ジャストシステムは2018年11月15日、企業向け全文検索システムの新版「CBES(ConceptBase Enterprise Search) 5.0」を発表した。2018年11月27日に提供開始する。新版では、クラウドストレージに接続するコネクタの提供によって、クラウドストレージを含めて横断検索できるようにした。価格(税別)は、最下位の「Basic Edition」で320万円から。
CBESは、Web型で動作する全文検索エンジンである。特徴は、同社がNL-Vgramと呼ぶ検索インデックス方式によって、検索精度を高めていることである。検索もれが少なく、不要な情報はヒットさせない、とアピールしている。
具体的には、文字数で語句を分割するN-gram方式を改良したVgram方式(漢字やひらがな/カタカナなどの文字種に応じてN-gramの文字数を変えたもの)と、自然言語処理(NLP)を組み合わせた。
Vgram(N-gram)によって検索の漏れを少なく保ちつつ、自然言語処理によって不要な情報をヒットさせないようにしている。
今回の新版では、クラウドストレージ上のデータを含めて横断検索できるようにした。Microsoft Office 365のShare Point Onlineや、米Box社のBoxといったクラウドストレージに接続するコネクタを提供する。これにより、情報がどこにあるかが分からなくても、必要な情報を探し出せるようになる。
新版ではまた、検索結果から特定のフォルダや文書へのショートカットを登録できる「CBデスクトップ」機能を強化し、検索クエリーを登録できるようにした。
拡張性も高め、これまでより少ないサーバー構成で大規模なデータを扱えるようにした。また、最終更新日時以降を条件にクロールしてインデックスを差分更新できるようにした。
稼働環境は以下の通り。CBESのサーバーソフトは、Windows Server 2008 R2以降またはRedHat Enterprise Linux 6.3以降/7.1以降。クライアント環境は、Webブラウザ(Internet Explorer、Firefox、Microsoft Edge)およびスマートデバイス(iPhone、iPad、Android OS 2.3以上)。