日立システムズは2019年12月20日、マルチクラウド環境向けのクラウド構築・運用管理サービスを開始すると発表した。運用管理、ネットワーク管理、セキュリティ対策などのサービスを標準化・体系化し、パッケージ化して提供する。月額制のサービスとして2020年4月から提供する。
日立システムズは、マルチクラウド環境向けのクラウド構築・運用管理サービスを提供する(図1)。特徴は、先進事例を基に、運用管理、ネットワーク管理、セキュリティ対策などのサービスを標準化・体系化してパッケージ化していること。これをサブスクリプション形式で月額制で提供する。
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例えば、維持・運用面では、日立システムズのエンジニアが、複数のクラウドやネットワークの統合管理、セキュリティ対策、障害発生時の原因切り分けと復旧対策、運用レポートの作成を実施する。
ユーザーが得られるメリットとして、マルチクラウドの運用管理業務から解放されるとしている。これにより、方針の策定やアプリケーション開発といった、本来時間をかけるべき業務に注力できるようになるとしている。
マルチクラウド環境向けのクラウド構築・運用管理サービスを用意した背景について同社は、個々のクラウドサービスには特徴があり、要件によっては適用しにくいケースや、想定よりもコストが高くなるケースがあるという状況を挙げる。
「こうした経緯から、業務内容やデータの重要度、通信量などに応じて、複数のクラウドサービスや自社導入システムを組み合わせて利用するマルチクラウド環境のニーズが高まっている。一方で、マルチクラウド化にともない、クラウドやネットワーク、セキュリティの管理が複雑化している。また、クラウド上では、新しい技術やサービスが日々生み出されている」(同社)。こうした背景から、適切なマルチクラウド環境を構成し、維持・運用、改善することが課題となっているという。