富士通フロンテックは2020年4月3日、生体認証関連の製品・サービスを提供する米Fulcrum Biometricsを、富士通フロンテックの100%子会社である米Fujitsu Frontech North Americaが買収したと発表した。
富士通フロンテックは、手のひら静脈認証センサーを開発・提供している。米Fulcrum Biometricsが持つ生体認証関連の製品・サービスを組み合わせることで、精度の高い本人認証を実現できるとしている。生体認証関連の事業をグローバルに拡大する狙いがある。
米Fulcrum Biometricsは、北米において、指紋、顔、手のひら静脈などの生体認証を利用した認証製品を提供している(記事末の表1)。北米以外の市場においても、投票者登録システムや金融機関向けシステムなど、各種のアプリケーションに生体認証を組み込むノウハウと実績を持つ。
買収の背景として、北米において、犯罪記録や身元調査記録の確認、特定職種への応募や銃器購入の際に、Live Scanシステム(指紋の照会システム)の利用が拡大している。また、金融機関で複数要素による本人認証が州により義務づけられたり、医療機関が患者情報を共有できる基盤整備が連邦法で定められたりするなど、より高度な本人認証が必要となっている。
会社名 | Fulcrum Biometrics, LLC |
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所在地 | 米国テキサス州 |
代表者 | President and CEO Ken Nosker |
事業内容 | 生体認証プラットフォームとアプリケーションの開発・販売、生体認証デバイスの販売 |