[新製品・サービス]
KDDI、スマホ位置情報を利用した安否確認サービス、被災地付近にいる従業員に安否確認を自動送信
2025年12月18日(木)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)
KDDIは2025年12月18日、従業員安否確認サービス「ロケーション安否確認」を同年12月19日から提供すると発表した。従業員のスマートフォンの位置情報(GPS)から、被災地付近にいる従業員に対して安否確認連絡を自動送信し、回答を収集・可視化する。安否回答がなければ被災者の家族に連絡をとることもできる。衛星通信サービス「au Starlink Direct」の利用により圏外エリアでも安否を確認できる。
KDDIの「ロケーション安否確認」は、企業・組織が従業員の安否を確認するためのクラウドサービスである。遠方への出張や休暇などで、従業員が自宅や勤務地から離れている状況でも安否確認が行える仕組みを備えている。
従業員が持つスマートフォンのGPS情報を活用する。被災地付近に滞在している従業員に対して安否確認の連絡を自動で送信し、回答を収集・可視化する。マルチキャリアに対応しており、au以外のスマートフォンを利用している従業員も対象となる(図1)。
図1:位置情報を利用した従業員安否確認サービス「ロケーション安否確認」の概要(出典:KDDI)拡大画像表示
KDDIはサービス開発の背景を「従来の安否確認サービスは、あらかじめ登録された居住地や勤務地に基づいて発報される仕組みが一般的だった。しかし、帰省や旅行、出張などで登録地以外に滞在している場合、実際の被災状況とシステム上の発報対象にズレが生じることが課題となっていた」と説明する。
例として、2024年1月1日の能登半島地震のケースを挙げる。「年末年始の休暇で帰省中の社員に対し安否確認が十分に発報されなかったケースや、通信手段の確保が困難で連絡が取れなかったケースがあった」(同社)
ロケーション安否確認サービスでは、従業員の直近の位置情報を把握し、災害発生時に被災リスクの高い従業員へ安否回答依頼を自動発報する。これにより、休暇中などで登録上の住所から離れている場合でも、高精度な安否確認が可能になる。
自動発報は、地震の震度に基づく発報、余震発生を考慮した一定期間の発報抑止、30分おき/90分おきなど間隔を指定した再発報などを設定できる。安否回答がなければ被災者の家族に連絡をとることもできる。また、従業員の位置情報は災害発報時にのみ参照される仕様で、個人の同意を得たうえで利用するとしている。
画面1:従業員安否確認サービス「ロケーション安否確認」の画面(出典:KDDI)拡大画像表示
管理者向けの機能として、従業員の位置情報を地図上で確認できるほか、同じ画面で安否回答の集計状況も把握できるUIを備える(画面1)。従業員側では、スマホアプリで自身の状況を選択するだけで回答できる。
このほか、KDDIがスマートフォン向けに提供する衛星通信サービス「au Starlink Direct」に対応している。auのスマートフォンであれば、山間部や島嶼部などの圏外エリアや災害により地上の通信インフラがダウンした状況下でも、衛星通信を通じて安否確認の連絡や回答が可能になる。なお、サービスのインフラは国内の東西エリアでサーバーを冗長化しており、災害時でも継続して利用できる信頼性を確保したとしている。
料金(税込み)は、100ユーザー利用時で1ユーザーあたり月額165円。ユーザー数に応じた割引が適用される。
-
AI時代の“基幹インフラ”へ──NEC・NOT A HOTEL・DeNAが語るZoomを核にしたコミュニケーション変革とAI活用法
-
加速するZoomの進化、エージェント型AIでコミュニケーションの全領域を変革─「Zoom主催リアルイベント Zoomtopia On the Road Japan」レポート
-
14年ぶりに到来したチャンスをどう活かす?企業価値向上とセキュリティ強化・運用効率化をもたらす自社だけの“ドメイン”とは
-
-
-
-
生成AIからAgentic AIへ―HCLSoftware CRO Rajiv Shesh氏に聞く、企業価値創造の課題に応える「X-D-Oフレームワーク」
-
-
-
「プラグアンドゲイン・アプローチ」がプロセス変革のゲームチェンジャー。業務プロセスの持続的な改善を後押しする「SAP Signavio」
-
BPMとプロセスマイニングで継続的なプロセス改善を行う仕組みを構築、NTTデータ イントラマートがすすめる変革のアプローチ
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-



