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PPAP受信時にサーバー上でウイルス検査、サイバーソリューションズがメールサーバー製品を強化

2021年3月25日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

サイバーソリューションズは2021年3月25日、メールサーバー機能をクラウド型で提供している製品群について、いわゆるPPAP(添付ファイルのパスワード別送)受信時のセキュリティ機能を同年4月19日に強化すると発表した。受信したメールにパスワード付きZIPファイルが添付されていた場合に、マルウェア検査で安全を確認した後にWebダウンロードで入手できるようにした。マルウェア対策をすり抜けてPPAPメールを開いてしまう事故を防止する。

 サイバーソリューションズは、複数のメールサーバー関連製品をクラウド型で提供している。クラウド型で利用できるメールサーバーのセキュリティ機能に注力したクラウド型メールセキュリティサービス「MAILGATES Σ」、Microsoft 365とGoogle Workspaceのメールセキュリティを高める「Cloud Mail SECURITYSUITE」などである。

 これらのサービスは、メール送信時のPPAP(暗号化ZIP形式の添付ファイルと復号パスワードを別送メールで送信する手法)への対策として、オプションの「添付ファイル分離配送機能」を利用できる(関連記事サイバーソリューションズ、PPAPを代替する「添付ファイル分離配送機能」のセキュリティを強化)。

 メール送信時のPPAP対策では、メールに添付ファイルが含まれていた場合に、添付ファイルをメール本体から分離して、ダウンロードURLに置き換える機能である。第三者がファイルをダウンロードしないように、ダウンロードに必要なパスワードをメール本体とは別の経路で送信できる。

PPAP受信時にパスワードを入力させてウイルス対策を実施

 今回、メール送信時のPPAP対策に加えて、メール受信時のPPAP対策を追加した。マルウェア対策をすり抜けてPPAPメールを開いてしまう事故を防止する(図1)。同機能は、メールサービスの標準機能として追加費用なしで利用できる。

図1:メールサーバー製品を強化し、メール受信時のPPAP対策を追加した(出典:サイバーソリューションズ)図1:メールサーバー製品を強化し、メール受信時のPPAP対策を追加した(出典:サイバーソリューションズ)
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 具体的には、受信したメールにパスワード付きZIPファイルが添付されていた場合、これをメール受信サーバー上で分離する。エンドユーザーに復号パスワードを入力させ、復号したZIPファイルにウイルススキャンを実施する。安全を確認できた場合は、Webでダウンロードできる。ウイルススキャン機能のオプションとして、ふるまいを調べるサンドボックス機能も利用できる。

 PPAP対策(メール送信時およびメール受信時)を利用可能なメールサーバーは3製品。価格(税別)は、MAILGATES Σは、ウイルス対策機能を含めて1メールアドレスあたり月額100円。Cloud Mail SECURITYSUITEは、Standardが1アドレスあたり月額400円、Premiumが1アドレスあたり月額500円。オンプレミス版のメールセキュリティ製品「MailGates」のウイルス対策オプションは要問い合わせとなっている。なお、サンドボックスオプションを利用する場合は、追加で1アドレスあたり月額200円が必要となる。

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