ウルシステムズは2021年12月16日、「システム高速化サービス」を開始したと発表した。ユーザー企業が運用するミッションクリティカルシステムを高速化するSIサービスである。インメモリー型データグリッドを活用し、業務処理性能をミリ秒単位まで高速化する。
ウルシステムズは、「システム高速化サービス」を開始したと発表した。ユーザー企業が運営しているミッションクリティカルシステムを高速化するSIサービスである。インメモリー型データグリッドを活用し、業務処理性能をミリ秒単位まで高速化する。インメモリー型データグリッドは、複数サーバーのメモリー上で大量のデータを分散管理する技術で、処理の高速化と可用性を両立する。
同社はこれまで、金融のトレーディング分野を中心とした大規模な業務システムを対象に、インメモリー型のデータグリッドを多数導入してきた。そこで得た知見を体系化して同サービスを提供する。
対象システムの内容を評価・検証する「アセスメント」、アセスメントの結果を基に高速化の方針を固める「アーキテクチャ設計」、プロトタイピングを含む「システム構築」の3ステップがある。具体的な支援内容はユーザーに合わせて最適化する。
サービスの主な適用分野として、株式やFXの売買取引、チケットの予約、インターネット広告のリアルタイム入札などを挙げている。こうした分野では、「ビジネスの急成長に伴ってリクエスト数が飛躍的に増大し、データベースサーバーがボトルネックとなるケースが少なくない」(同社)。
「従来は、性能を確保するために高価なハードウェアやデータベースライセンスを購入するのが一般的だった。システム高速化サービスは、インメモリーデータグリッドを用いてシステムアーキテクチャーを再設計することにより、ミリ秒単位の高速化を安価かつ安全に可能にする」(同社)。