[市場動向]

NSSOL、港運事業者向け配車最適化システムの効果を名古屋港で検証

トヨタの港湾物流業務DX支援の一環、アジャイル開発手法でシステムを構築

2022年9月28日(水)IT Leaders編集部

日鉄ソリューションズ(NSSOL)は2022年9月13日、港運事業者向けの配車最適化システムの実証実験を行ったと発表した。NSSOLが携わるトヨタ自動車の港運事業者向け物流業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)支援の一環で、配車最適化システムを開発し、名古屋港の港運企業と共に検証を行った。実証実験の結果、コンテナ陸上輸送の効率化、配車担当者・ドライバーの負担軽減、牽引車両や駐車ヤードの有効活用への効果が確認された。

 日鉄ソリューションズ(NSSOL)は、トヨタ自動車の港運事業者向け物流業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)支援に携わっている。今回の実証実験の背景として、名古屋港内でコンテナの陸上輸送を担うトラック配送業務のドライバーの高齢化が進み、労働力不足や業務ノウハウの継承が大きな課題となっていることを挙げる。

 課題解決に向けてNSSOLは、コンテナ輸送に関わる物流会社が横断的に利用可能なプラットフォームを構築し、輸送会社の配車やドライバーにかかる業務負荷の軽減、倉庫の荷役管理業務の効率化などを図るという全体図を描き、核となる配車最適化システムを開発、同システムの効果を名古屋港の港運企業と共に検証した。同システムは、GPSやOCR(光学文字認識)によって得られた輸送業務情報(トレーラーヘッド、コンテナを積載するシャーシ、コンテナ、倉庫側発着バース)から利用状況と予測到着時間を算出し、リアルタイムで最適な配車指示を行う仕組みを持つ。

 NSSOLは、「配車最適化システムは関係会社間をまたがる複雑な業務プロセスからなり、最適化技術の難易度も高く、従来のウォーターフォール型システム開発手法での実現は難しい」と判断。試行錯誤を繰り返しながら状況適応型で開発を進める必要があるとして、NSSOLの専門組織であるBeyond Experience Design Center(BXDC)のサービスデザイン・リモートアジャイル開発手法を採用。また、検証時の現地対応やアジャイル開発実行のメンバーとして、NSソリューションズ中部が参加している。

 実証実験の結果、配車最適化システムによるコンテナ陸上輸送の効率化、配車担当者・ドライバーの業務負荷の軽減、牽引車両や駐車ヤードの有効活用といった効果が確認された。トヨタ自動車は、今回の実証実験の成果を基に、コンテナ輸送の最適化システムをサービス化し、コンテナ輸送に関わる物流企業を、名古屋港に限らず広く求めることを計画している。

関連キーワード

日鉄ソリューションズ / トヨタ自動車 / 名古屋港 / 運輸 / 物流 / アジャイル / スクラム / 名古屋市 / 愛知県

関連記事

トピックス

[Sponsored]

NSSOL、港運事業者向け配車最適化システムの効果を名古屋港で検証日鉄ソリューションズ(NSSOL)は2022年9月13日、港運事業者向けの配車最適化システムの実証実験を行ったと発表した。NSSOLが携わるトヨタ自動車の港運事業者向け物流業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)支援の一環で、配車最適化システムを開発し、名古屋港の港運企業と共に検証を行った。実証実験の結果、コンテナ陸上輸送の効率化、配車担当者・ドライバーの負担軽減、牽引車両や駐車ヤードの有効活用への効果が確認された。

PAGE TOP