[事例ニュース]

アルペン、従業員1万3000人の人事・人材管理システムを刷新

統合HCM「POSITIVE」でシステム間連携の問題を解消

2022年12月6日(火)神 幸葉(IT Leaders編集部)

スポーツ用品販売チェーンのアルペン(本社:愛知県名古屋市)が、全社の人事・人材情報の一元管理に取り組んだ。2022年3月に電通国際情報サービス(ISID)の統合HCM(人事・人材管理)アプリケーション「POSITIVE」を採用して、複数の人事関連システムを統合し、メリハリのある業務計画の立案、人事・総務部の生産性向上などの効果につなげている。導入・構築を支援した鈴与シンワートが2022年11月29日に発表した。

複数のシステム運用が招く非効率性

 愛知県名古屋市に本社のある、スポーツ用品店業界の売上高/シェア1位のアルペン。同社は、これまで4種類の人事関連システムを使い分けながら運用していた。そこでは以下のような課題を抱えていたという。

 勤怠管理と人事給与の両システムはデータ連携がなされてなく、連携には手作業が必要だった。例えば、毎月の給与計算時には、勤怠管理システムから店舗や事業所ごとに勤怠データを抽出して人事給与システムと連携していた。また、人事情報を追加・変更した際にはタレントマネジメントシステムでも更新をかける必要があった。こうしてシステムをまたぐ作業のたびに手間と工数がかかっていたうえ、システムごとにデータが分散して一元管理が行えず、業務への適切な人材の配置がままならなかった。

 導入していたシステム自体は多機能で高性能だが、システムの仕組みを理解している社員も限られており、業務の属人化を招いていた。例えば、店長が店舗のシフト作成機能などを使うとき、不慣れだと逆に手間と時間がかかってしまうケースがあったという。

新人事・人材管理システムの選定ポイントと導入効果

 アルペンはこれらの課題を解決すべく、システム統合、業務の効率化や情報の一元管理、さらには店舗でのシフト作成の効率化を目指して、人事・人材管理システムの刷新/リプレースを検討した。選定ポイントは次の4点である。

●給与計算を効率化し、工数・コストがどのくらい削減できるか
●店舗のシフト管理と雇用管理を実現できるか
●1万3000人の従業員の人事情報と人材情報を一元管理できるか
●導入時・運用開始後もしっかりサポートがあるか

 アルペンは数社を比較検討した結果、鈴与シンワートが提案した「POSITIVE」を採用した(図1)。POSITIVEは、電通国際情報サービス(ISID)が開発・提供する統合HCMアプリケーションで、人事・給与・就業管理に加え、タレントマネジメントやグループ会社管理なども網羅する。合わせて、鈴与シンワートの「S-PAYCIAL with 電子給与明細」と「S-PAYCIAL with 年末調整」も採用した。

図1:POSITIVEの採用で人事関連システムを一元化(出典:鈴与シンワート)
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●Next:新人事管理システムで得られた効果は?

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