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NTTデータ、金融向けデータ活用基盤「Service Innovation Core」を提供、Snowflakeなどで構成
2023年12月26日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)
NTTデータは2023年12月26日、金融機関向けデータ活用基盤「Service Innovation Core(SIC)」を発表した。2024年度から提供を開始する。顧客情報を一元管理するデータウェアハウス(DWH)およびクラウドDWHの「Snowflake」、AI分析基盤、取引情報のリアルタイム取得システムなどで構成する。オプションでAI分析モデル作成ソフトウェア「DataRobot」を提供する。先行ユーザーとして、京都銀行が2024年5月、西日本シティ銀行が2025年4月に利用を開始する予定である。
NTTデータの「Service Innovation Core(SIC)」は、金融機関向けのデータ活用基盤である。データ活用基盤の提供のみならず、データ分析人材育成などを含めたSIサービスで、顧客の取り組みを伴走型で支援する。
顧客情報を一元管理するデータウェアハウス(DWH)およびクラウドDWHの「Snowflake」、AI分析基盤、取引情報のリアルタイム取得システムなどで構成。オプションでAI分析モデル自動作成ソフトウェア「DataRobot」を提供する(図1)。
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同基盤の提供を通じて、金融サービスや顧客ニーズの多様化に対応するため金融機関が近年取り組むデータドリブン経営への変革を支援するとしている。先行ユーザーとして、京都銀行が2024年5月、西日本シティ銀行が2025年4月に利用を開始する予定である。NTTデータは両行の構築支援において金融機関におけるデータの活用手段を検討し、得られた成果をSICにフィードバックしている。
SICの主要な構成要素の概要は以下のとおりである。
(1)顧客情報を一元的に管理するためのDWHを構築する。金融機関の各システムに散在する情報やグループ会社の情報を、行政の統計情報などの外部データを含めて一元管理する。法人/個人、職域、関連企業などの属性情報から顧客を名寄せする機能が含まれ、金融機関グループ内での相互送客や新規顧客開拓に貢献するとしている。
(2)クラウドDWHのSnowflake上にデータベース/データマネジメント基盤を構築する。Snowflakeのマーケットプレイスを介し、複数の金融機関が利用する外部データを取り込めるようにする。
(3)トランザクション(顧客取引)情報をリアルタイムに取得する仕組みを提供する。2024年度内に、外部システムから顧客情報にアクセスするためのAPIを提供する予定。
(4)AI分析モデルを自動作成するDataRobotを、AWS国内リージョンから共同利用型サービスとして提供する予定。事前のデータ収集・集計・加工などの準備作業や分析対象データの追加、継続的なアップデート作業などの負荷を軽減する。
SICに付随するSIサービスとして、NTTデータのサポートチームによるデータ活用の伴走支援を行う。日々のデータ活用に関するサポート/アドバイスのほか、福祉医金融機関の成功体験/活用事例・ノウハウの共有、分析に基づく新規施策の企画・実施、SICの継続的な新規サービスの提供などを行う。