[調査・レポート]

2023年度の国内APM/オブザーバビリティ市場は22.5%増、システムの複雑化で需要増─ITR

2024年7月12日(金)IT Leaders編集部

アイ・ティ・アール(ITR)は2024年7月11日、国内のAPM(アプリケーション性能管理)/オブザーバビリティ(可観測性)市場における規模の推移と予測を発表した。2023年度の同市場は、システムの複雑化による需要増を追い風に前年度比22.5%増の約103億7000万円となった。2024年度も引き続き21.9%増と高成長を予測している。

 ITRは、国内のAPM(Application Performance Management:アプリケーション性能管理)/オブザーバビリティ(Observability:可観測性)市場における規模の推移と予測を発表した。調査にあたって同市場を、「システムやネットワークの構成要素をエンドユーザーの視点から包括的に監視し、アプリケーションの健全性や性能、ユーザー体験を観測・分析する製品・サービス」と定義している。

図1:APM/オブザーバビリティ市場における規模の推移と予測:提供形態別(2022~2028年度予測)(出典:アイ・ティ・アール)
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 調査結果によると、2023年度のAPM/オブザーバビリティ市場の売上金額は、前年度比22.5%増の約103億7000万円と高い伸びを示した。2024年度も引き続き同21.9%増と高成長を見込む。2023~2028年度のCAGR(年平均成長率)は21.6%で成長を続けると予測している(図1)。

 ITRは市場の背景として、近年のシステムの大規模化と複雑化を挙げ、「ユーザー企業においてシステム状態の把握と問題への迅速な対応が困難になっていることから、これらの課題解決に有用な製品・サービスとして、APM/オブザーバビリティへの注目が高まっている」と説明する。

 同市場をパッケージ/SaaSの提供形態別に見ると、SaaS市場の2023年度の売上金額は前年度比35.6%増という急速な成長によって約57億円に上った。パッケージ市場の売上金額である約47億円を上回っている。また、パッケージ市場の2023~2028年度のCAGRが10.2%であるのに対して、SaaS市場は同28.5%と大きな差を見込む。ITRは、SaaS市場は2028年度には200億円に達すると予測している。

 ITR シニア・アナリストの入谷光浩氏は、複雑化しているIT環境を可視化して問題解決を迅速にするために、SaaS型のAPM機能を備えたオブザーバビリティサービスの導入が急速に拡大していると指摘。監視対象もクラウドアプリケーションだけではなく、オンプレミスのアプリケーションまで広がっているという。

 「オブザーバビリティの特徴は、IT環境から生成されるメトリクスやログなどのさまざまな観測データを収集・分析することにあるが、AI機能の実装・強化によって、異常予測の精度向上や問題解決の自動化も進み、システム運用管理の中核になっていく」(入谷氏)

 今回の発表は、市場調査レポート「ITR Market View:運用管理市場2024」に基づく。同レポートは、運用管理市場の全14分野を対象に、国内54ベンダーへの調査から2022~2023年度売上実績および2028年度までの売上予測を掲載している。

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2023年度の国内APM/オブザーバビリティ市場は22.5%増、システムの複雑化で需要増─ITRアイ・ティ・アール(ITR)は2024年7月11日、国内のAPM(アプリケーション性能管理)/オブザーバビリティ(可観測性)市場における規模の推移と予測を発表した。2023年度の同市場は、システムの複雑化による需要増を追い風に前年度比22.5%増の約103億7000万円となった。2024年度も引き続き21.9%増と高成長を予測している。

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