ナイスジャパンは2024年8月2日、「コンタクトセンターCX(顧客接点)」に関する調査結果を発表した。コールセンター業務に生成AIをすでに導入・運用している企業は17.2%、大企業では21.0%だった。導入を進めている企業を含めると半数(49.2%)が生成AIの活用に着手済みである。生成AIの導入効果は「コスト削減」が67.4%、「正答率の向上」が60.5%だった。
ナイスジャパンは、「コンタクトセンターCX(顧客接点)」に関する調査を実施した。国内のコンタクトセンター運営企業(従業員数50人以上、1日の問い合わせが2件以上)と消費者(過去1年以内に1回以上の問い合わせ)の双方に、2024年6月18日~20日にWebアンケートを実施した。
調査の総評として同社は次のように述べている。「コンタクトセンターにおいて生成AIの活用が進み始めている。AIの活用はオペレーターの負担を軽減しながらCXを向上させるカギとなる。一方、企業が提供するチャネルと顧客が求めるチャネルには依然ギャップが存在し、問い合わせへのモニタリング・分析・改善が求められている」。
17%の企業がコールセンター業務でAIを運用
図1は、コールセンター業務への生成AIの導入状況である。すでに導入・運用している企業は全体で17.2%で、大企業では21.0%だった。運用はまだ始めていないが導入を進めている企業を含めると半数(49.2%)がAI活用に着手済みであることがわかった。
図1:コンタクトセンター業務への生成AIの導入有無(出典:ナイスジャパン)拡大画像表示
生成AIを導入済みの企業が回答した導入効果は、「コスト削減」が最多で67.4%を占めた。これに「正答率の向上」(60.5%)、「オペレーターの負荷軽減」(53.5%)が続く(図2)。
図2:コールセンター業務における生成AIの導入効果(出典:ナイスジャパン)拡大画像表示
顧客接点はWebサイトのQ&A閲覧がメイン
図3は、問い合わせチャネルの経年変化を示している。2022年から2024年にかけて「WebサイトのQ&A閲覧」が増えているが、実際に店舗に訪れる機会が増えた影響で「店頭での問い合わせ」も増えていることがわかった。
図3:消費者が利用するチャネル(経年変化)(出典:ナイスジャパン)拡大画像表示
「WebサイトのQ&A閲覧」の利用を希望する消費者は9割(92.0%)に達する。一方で、同機能を提供している企業は6割(57.2%)にとどまる(図4)。
図4:消費者が利用するチャネルと、企業が提供するチャネルのギャップ(出典:ナイスジャパン)拡大画像表示
●Next:消費者はコンタクトセンター/コールセンターをどう活用しているか
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