[調査・レポート]
IT調達をIT部門に集中させるべきか、事業部門に分散させるべきか─ガートナー
2025年6月24日(火)IT Leaders編集部
ガートナージャパンは2025年6月23日、国内企業のITリーダーを対象に、IT調達の取り組みに関する調査を実施した。IT調達業務の重要度が高いとした回答が77%を占める一方で、自身の調達業務に対する満足度は43%にとどまった。重要度と満足度の乖離が特に大きかったのは「価格の抑制」だった。調達組織のあり方については、IT部門への集中/IT部門以外への分散/併用の3つに分かれている。
ガートナージャパンは2025年2月、国内企業のITリーダーを対象に、IT調達の取り組みに関する調査を実施した。以下の6項目について、IT調達業務に対する現在の重要度と満足度を尋ねている。
- リードタイム(スピード)
- IT製品/サービスに対する見識/目利き
- 価格(支出)の抑制
- ITベンダーに対する交渉力
- 調達リスクの回避
- ユーザーニーズの理解
ITリーダーの77%が、IT調達の取り組みに対して「非常に重要である」または「ある程度重要である」と回答している(図1)。一方、自身の調達業務に対する満足度は43%の回答にとどまった(図2)。
図1:IT調達業務を実施するための付加価値別の重要度(出典:ガートナージャパン、2025年6月)拡大画像表示
図2:現在のIT調達業務に対する満足度(出典:ガートナージャパン、2025年6月)拡大画像表示
同社シニア プリンシパル アナリストの弓浩一郎氏によると、重要度と満足度の乖離が特に大きいのは、「ITベンダーが提示する価格(支出)の抑制」であるという。ここ数年でソフトウェア/クラウドサービスベンダーによる顕著な値上げがあったことも影響しているという。
IT調達業務に関して組織としてどのように取り組むべきかを尋ねたところ、「IT組織へ集中化すべき」(43%)、「事業部門へ分散化すべき」(28%)、「集中と分散を併用すべき」(29%)と、これら3つに回答が分かれている。
ガートナーは、この調査はITリーダーを対象としているため、IT調達を自身の責務としてIT組織に集中させるべきとする指向が最多なのは理解できるとしながらも、集中とする回答が半数を割り込んだことに注目し、「必ずしもIT組織がIT調達を担うべきと考えているわけではないことがうかがえる」との見解を示している。
弓氏は、組織的な指向の差を生む要因の1つとして、IT調達に割ける人材不足を挙げる。「IT調達要員は増強投資の優先順位が低く、数的な劣位が業務品質の質的な劣位を引き起こす。結果的にIT調達の遂行を諦めるか、IT組織外にアウトソースせざるをえない」(弓氏)。
●Next:IT調達機能を適切に設計するために必要な4つの取り組み
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