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システム性能管理ツール新版「ES/1 Shelty V3.1.0」、ログインから購入までのユーザー操作を監視可能に
2025年12月8日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)
アイ・アイ・エム(IIM)は2025年12月1日、システム性能管理ツール「ES/1 Shelty」の新版V3.1.0を発表した。新版では、Webアプリケーションにおける「ログイン」「検索」「購入」といった一連のユーザー操作(Webシナリオ)が正常に動作するかを継続的に監視できるようになった。
アイ・アイ・エム(IIM)の「ES/1 Shelty(イーエスワン シェルティ)」はシステム性能管理ツールである。サーバー応答時間、ミドルウェアの性能情報、リソースの負荷などを計測して可視化する。
アプリケーションが抱えるコードレベルの不具合まで把握でき、システム障害や性能悪化の原因調査を支援する。監視データは、ログ監視、リクエストを発行しての外形監視、内部エージェントソフトウェアによるアプリケーション性能監視などを組み合わせて収集する。
例えば、サーバーの応答時間が設定したしきい値を超えると、ダッシュボードやSNMP経由で通知する。システム管理者はダッシュボードから、原因をドリルダウン分析できる。応答が遅いURLリクエストに関するメソッドツリーを確認することで、アプリケーションサーバーとデータベースサーバーのどちらで時間がかかっているのかなどが分かる。
IIMは、応答時間が悪くなる原因の1つに、トランザクション数の増加に合わせてサーバーで稼働するJavaVMのCPU使用率が上昇していることなどを挙げ、これらがドリルダウン分析によって判明するとしている。その場合、トランザクション数やCPU使用率にしきい値を設定することで、応答性能低下の予兆を検知できるようになる。
Webアプリへの一連のユーザー操作が正しく動くかを監視
新版(V3.1.0)では、Webアプリケーションへのログイン、検索、購入といった一連のユーザー操作(Webシナリオ)が正常に動作するかを監視できるようにした。URL単位でのHTTP監視(特定ページへの接続確認)では把握できなかった、操作フロー全体の健全性を定期的に確認可能になった。
ES/1 Sheltyは、マイクロソフトのWebテストツール「Playwright」が出力するレポートを取り込むことによってWebシナリオを監視する。Playwrightは、実際のユーザーの代わりにWebブラウザを操作し、ユーザー視点で正常性を確認する。ログイン処理に何秒かかったかなど、シナリオを構成する要素単位での処理時間も計測できる。
新版ではまた、相関分析機能が加わった。特定のメトリックの数値の変動が、他のどのメトリックと関係しているかを表示する。散布図と時系列グラフと数値表を1つの画面(画面1)で可視化できるので、メトリック間の関係性が理解しやすくなる。また、ダッシュボード上で気になる動きをするメトリックを見つけた際は、各グラフのメニューから相関分析画面へと遷移可能である。
画面1:メトリック同士の相関関係を確認する画面(出典:アイ・アイ・エム)拡大画像表示

































