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CTC、要件定義AI「Acsim」を販売、業務フローやプロトタイプを自動生成し、上流工程を効率化

AI駆動開発環境の構築を導入から運用定着まで支援

2025年12月26日(金)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)

伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2025年12月24日、ROUTE06の要件定義支援AIサービス「Acsim(アクシム)」を販売開始した。システム開発の上流工程である要件定義をAIで支援・自動化する。CTCは、AcsimによるAI駆動開発環境の構築を導入から運用定着まで支援導入から運用定着までをワンストップで支援し、要望に応じて、要件定義後のアプリケーション開発も請け負う。

 伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)が販売開始した「Acsim(アクシム)」は、ROUTE06(ルートシックス)の要件定義支援AIサービスである。システム開発の上流工程である要件定義をAIで支援・自動化する(図1)。CTCは、AcsimによるAI駆動開発環境の構築を導入から運用定着まで支援導入から運用定着までをワンストップで支援し、要望に応じて、要件定義後のアプリケーション開発も請け負う。

図1:要件定義AI「Acsim」の概要(出典:伊藤忠テクノソリューションズ)
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 提供の背景としてCTCは、要件定義における属人化やスキル不足の課題を挙げる。「要件定義は業務理解やIT知識、合意形成など高度なスキルが必要で、熟練者に依存しやすい。人材不足がDX推進を阻む要因となっており、上流工程の標準化と効率化が急務となっている」(CTC)。

 Acsimは、企業ごとの業務知識や判断基準をAIに学習させることで、自社に特化した要件定義環境を構築できる。CTCの支援の下、要件定義に必要な業務フローの作成・分析からアプリケーション画面のプロトタイプ作成、基本設計書、稟議書などのドキュメント作成まで、開発の上流工程プロセスの標準化・効率化を図り、属人的な作業を軽減する(画面1)。

画面1:要件定義AI「Acsim」の画面イメージ(出典:伊藤忠テクノソリューションズ)
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業務フローやプロトタイプを自動生成、上流工程を効率化

 図1にある、Acsimの主な機能と効果を次のように説明している。

業務フロー生成と課題特定の自動化:ヒアリング議事録やExcelなどの資料から業務フローを自動生成して潜在的な課題を出力する。業務を可視化することで、初期検討段階における課題整理の精度を向上させる。

改善方針・計画策定案の提示:業務フローを構造化して分析し、ボトルネックを特定したうえでAIエージェントが改善案を提案する。AIが担当者の思考を補完するため、未経験者でも客観的な評価が可能になる。

プロトタイプの自動生成:要件に即した画面・機能のプロトタイプを短時間で自動生成する。関係者間での早期の合意形成を促進するとともに、認識の齟齬による手戻りを軽減する。

ドキュメントの自動生成:コスト削減効果などの定量指標を算出して、稟議資料を生成したり、PRD(Product Requirements Document:製品要求仕様書)や基本設計書を自動作成したりする。ドキュメント整備の工数を大幅に削減し、意思決定と開発着手を迅速化する。

 例えば、業務フロー生成と課題特定の自動化では、ヒアリング議事録や既存の作図データをインプットすると、AIが構造化された業務フローを生成する。さらに、そのフローを分析してボトルネックを特定し、AIエージェントが改善案を提示する。これにより、経験の浅い担当者でも一定レベルの要件定義を進めることが可能になるという。

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