昨今、「エンタープライズ2.0」というキーワードが注目され始めている。なぜ今エンタープライズ2.0なのか。その理由を探るには、企業の情報システムを取り巻く、いくつかの変化に着目する必要がある。 まず、社員のプライベート時におけるインターネットの利用形態が変わってきたことが挙げられる。昨今では、多くの社員は自宅でmixiを利用し、Skype でチャットし、Googleで検索し、Wikipediaで調べ物を行うのが当たり前のこととなっている。それにも関わらず、職場ではSkypeの利用が禁止されていたり、ファイルサーバーを検索できなかったり、メールへの添付ファイルの容量に制限があったりと旧態依然としている。その結果、職場とプライベートで差ができてしまい、社内の情報システムを使いづらく感じる社員も少なくない。
なぜエンタープライズ2.0が注目されているのか?
昨今、「エンタープライズ2.0」というキーワードが注目され始めている。なぜ今エンタープライズ2.0なのか。その理由を探るには、企業の情報システムを取り巻く、いくつかの変化に着目する必要がある。
まず、社員のプライベート時におけるインターネットの利用形態が変わってきたことが挙げられる。昨今では、多くの社員は自宅でmixiを利用し、Skypeでチャットし、Googleで検索し、Wikipediaで調べ物を行うのが当たり前のこととなっている。それにも関わらず、職場ではSkypeの利用が禁止されていたり、ファイルサーバーを検索できなかったり、メールへの添付ファイルの容量に制限があったりと旧態依然としている。その結果、職場とプライベートで差ができてしまい、社内の情報システムを使いづらく感じる社員も少なくない。
もう1つの要因として挙げられるのがGoogle Appsの登場だろう。企業向けのエディションである「Google Apps Premier Edition」はセキュリティフィルタリング機能やアーカイブ機能を搭載したメールサービス「Gmail」やMicrosoft WordやExcelのようなアプリケーションサービス「Docs & Spreadsheets」など、企業で利用頻度の高いアプリケーションをセットにした企業向けのASP型のサービスである。単なるフリーメールとは異なり、メールの稼働率99.99%を保証するSLA(Service Level Agreement)があるうえ、APIも公開されているので既存システムと統合させることもできる。これだけの機能を搭載していて、1アカウントにつき年間6,000円という破格の価格で利用できる。これは、1人あたり年間10万円程度ITにコストがかかっている場合、1万人規模の会社の場合10億円かかるコストを、このサービスに乗り換えると年間6,000万円で済み、年間9億4,000万円のコスト削減を行えるということを意味する。Googleが広告という本業で利益を上げているからできることであり、このサービスはある意味副業と言えるのだが、これまでエンタープライズ製品を提供してきた企業には脅威となる価格設定と言えるだろう。
こうした要因が、企業の目をエンタープライズ2.0に向けている理由と言えるのではないだろうか?
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