富士通は2009年3月17日、同社が構築したライフコーポレーションの会計システムが本格稼働したことを発表した。同システムは、ライフコーポレーションのビジネス規模の拡大に伴い、経営基盤をより強化することを目的としたもの。POSや明細伝票から入力された全国約200店舗の売上などの膨大なデータをそのままセンター側の会計システムに取り込み、リアルタイムに集計できるため、会計業務の大幅な効率化が可能という。また、センターの会計データを活用した経費分析をタイムリーに行うことで、攻めの店舗経営を支援できる。
ライフコーポレーションは、食品を中心に扱うスーパーマーケットチェーンを運営。首都圏や近畿圏をはじめ全国に約200店舗を展開し、現在も店舗数を拡大している。各店舗では、地域の顧客のニーズにタイムリーに応えるため、きめ細かな店舗運営を行っており、会計業務においては各店舗のデータをセンターの会計システムに反映する際の作業負荷の軽減や決算処理スピードの向上が課題になっていたという。
富士通は、それらの課題を解決し、会計データを経営戦略に活用していくため、同社の会計パッケージソフト「GLOVIA/SUMMIT(グロービア/サミット)」をベースに、約8カ月でライフコーポレーションの会計システムを構築した。GLOVIA/SUMMITは大手・準大手企業向けの統合会計ソリューションで、明細管理に基づく財務会計・管理会計の一致を可能とし、「経営の効率化」と「経営の見える化」を支援する経営管理システム。
同製品では、勘定科目の下に細目コードを設定することで、明細伝票レベルの詳細データを蓄積でき、経費の精査や分析も正確に行える。仕訳データや取引明細などの現場の詳細データを元に、精度の高い経費分析や試算表の作成が行えるため、攻めの店舗経営に会計データをフルに活用することが可能となる。
また同製品は、会計専用の大容量・高速処理データウェアハウスを持つため、月間500万件もの会計データを高速に処理でき、累計約1,700システムの稼働実績がある。また、内部統制に必要な変更ログの管理や改ざん防止の機能もあり、国際会計基準などの制度変更にも柔軟に対応できる。
ライフコーポレーションでは従来、POSや明細伝票から入力された売上や発注、在庫などの全国約200店舗の現場データをセンターの会計システムに反映させるため、その日のデータを夜間に一括で変換し取り込んでいた。しかし新システムでは、現場データのリアルタイムでの集計が可能となることで、より最新のデータの反映と、処理のスピードアップによる決算の早期化も期待できるとしている。
同社は、自社データセンターで同システムを安定的かつ効率的にアウトソーシング運用を行い、今後もライフコーポレーションのビジネス発展に向けて貢献していく。
なお、主なシステム構成製品は以下のとおり。
- UNIXサーバー「PRIMEPOWER(プライムパワー)」
- PCサーバー「PRIMERGY(プライマジー)」
- ストレージ「ETERNUS(エターナス)」
- 会計パッケージソフト「GLOVIA/SUMMIT(グロービア/サミット)」
- アウトソーシングサービス
「GLOVIA/SUMMIT」の製品ホームページ
http://glovia.fujitsu.com/glovia_summit/