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日本IBM、意思決定支援ソフト「ILOG ODM 3.3」、業務担当者との協働で最適な計画立案を支援

2009年7月24日(金)IT Leaders編集部

日本IBMは2009年7月23日、最適化技術を応用したプランニング/スケジューリング・アプリケーションのカスタム構築を簡易化し、企業の意思決定を支援する新製品「IBM ILOG Optimization Decision Manager(ODM)Enterprise 3.3」を開発し、2009年7月24日より出荷すると発表した。

 IBMが2009年1月に買収を完了したILOG(アイログ)は、従来より一般の開発者が最適化技術を応用し、あらゆる制約条件を踏まえて作成された膨大な数のシミュレーションから最適解を算出し、プランニング/スケジューリングを行うアプリケーションを開発できる「ILOG Optimization Decision Management System」を提供してきた。

 IBMはILOGの買収後、リレーショナルデータベース「IBM DB2」との親和性を高めるなど機能改良を施し、このほどIBMブランド「IBM ILOG Optimization Decision Manager(ODM)Enterprise 3.3」としてリニューアルした。

 同製品は、大規模エンタープライズ向けのプランニング/スケジューリング・アプリケーション構築でのコーディングが不要になり、開発者がより迅速かつ容易に構築可能とする。また、エンド・ユーザー向けの機能が追加され、エンド・ユーザーもデータやルール、目標といった“シナリオ”を共有しながら開発を進められる。

 機能強化のポイントの1つは、コーディングレスのアプリケーション開発を可能したこと。統計解析の専門的な知識を持たないエンドユーザーでも、複数の業務データに基づいて手軽にシミュレーションできる。

 ポイントの2つ目は、コラボレーション機能の強化だ。計画立案に用いるデータや統計解析のルール、事業の目標といった“シナリオ”を複数のメンバー間で共有する「ODM Repository」を追加した。専門知識を持つエンジニアだけでなく、実際の業務を担当するエンドユーザーの意見を効果的に取り込める。設定したシナリオをガントチャートやピボットテーブルで比較したり、シミュレーションの条件を変更しながら収益性へのインパクトを分析したりする機能も備える。

 今回新たに追加されたのは以下の機能。

  1. シナリオを格納し、そのシナリオを複数のユーザーが共有することで、エンド・ユーザーが効率的に開発に協力することが可能になるコラボレーション機能を持つ「ODM Repository」
  2. 企業の標準のIT環境/要求に沿った、堅牢で拡張可能なアプリケーション実行環境であり、各種機能を一元管理し運用を容易にする「ODM Optimization Server」機能

 このほか、以前から提供してきた、what-if分析やシナリオ比較を行うためのガントチャート、ピボットテーブルやダイアグラムといったGUI作成機能や、Eclipseによる統合開発環境、さらに20年以上の実績があるILOGの最適化エンジン「IBM ILOG CPLEX」と「IBM ILOG CP Optimizer」も組み合わせ、意思決定支援アプリケーションのカスタム構築に必要な全ての機能を網羅する。

 同製品は、拡張性の高いサーバベースの最適化問題解決のため「IBM WebSpher Application Server」に対応する。また、大容量のシナリオ(データ、ルール、目標など)を格納・共有するため「IBM DB2」に対応し、高い拡張性と利便性を提供する。製品/サービス価格の最適化や、最も集客効果が高い広告スケジュールの立案、作業ロスが発生しにくい生産ラインの切り替え、大型機器のメンテナンス計画の最適化などに応用できる。

 価格は1ユーザーあたり1430万円(税抜)から。

日本IBM
http://www.ibm.com/jp/ja/

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