モバイル市場の形成・拡大を目的とする団体、モバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC)は、2005年から実施しているMCPCモバイルシステム検定の受験者が累計で2万人を超えたことを明らかにした。
IT関係者向けの試験では、累計20万人以上の受験者があるオラクルマスターや、年間10万人以上が受験するマイクロソフト認定技術者試験(MCP)、あるいはLinux技術者を認定する「LPIC」(総受験者数は12万人超)などがあり、これらに比べるとMCPCの2万人は小粒に見える。
しかし、2005年スタートと後発である、日本で始まった試験であり宣伝をあまりしていない、モバイルという(これまではニッチな)分野に特化する、といった“ハンデ”を考えると、4年で2万人は立派な数字といっていい。同時に、モバイル技術に対する関心の高まりも示しているといえそうだ。
なおMCPC検定はITエンジニアやネットワークエンジニアのほか、企業内のシステム担当者も対象にする。4レベルが設けられており、最上位が「シニアモバイルシステムコンサルタント(SMC)」、次いで「モバイルシステム技術検定1級」と「同2級」、そして「モバイル技術基礎検定」となっている。
このうちシニアはシステムコンサルタントやIT企業の上級エンジニア向け。1級はモバイルシステムについて分析や改善を指導できる知識レベル、2級は、モバイルシステムの構成要素や利用する技術概要などを理解できるレベルで、IT企業のエンジニアや企業の情報システム担当者向け、と規定されている。基礎検定は大学などでITを学ぶ学生向けである。