[編集部の生産性倍増奮闘記]

「眠れるHDDレコーダーをたたき起こす」の巻:第6回

2010年3月3日(水)川上 潤司(IT Leaders編集部)

ITに限らず世の動きを知る上で、NHKなどのテレビ局が制作するドキュメンタリー番組は貴重な情報源の1つになります。とはいえ、放送予定をこまめにチェックする癖がないので、当日になって「録画予約を忘れた!」と慌てることがしょっちゅうです。家族に電話して頼むという手もあるのですが、不在だったり操作間違いで録れていなかったりということが珍しくない我が家。そこで、PCや携帯電話からリモートで番組予約する環境を整えました。

 自宅にあるHDDレコーダーは東芝の「VARDIA RD-X8」。本体背面にLANポートがあり、ルーター/ハブを介してネットワークに接続しておけば、いくつかの方法で外部からコントロールすることが可能です。今回、前編として紹介するのは、そのうちの1つ。HDDレコーダーの操作メニューをネット経由でPC(Webブラウザ)に呼び出す方法です。問題なく接続できれば、電子番組表を使ったり、日時やチャンネルを直接指定したりすることで録画予約をセットできるのです。

 ただしこの方法、基本的にはPCがHDDレコーダーと同じLAN上にあることが前提で、オフィスなど自宅外のネット環境からは操作メニュー画面にアクセスできません(自宅ルーター越えの特殊な設定をする場合は除く)。またレコーダーの電源が入っていることも不可欠です。

 つまり目的を達するには、自宅LANに外部から接続することと、必要な時に遠隔制御でレコーダーの電源をオンにすることが必須条件なのです。これらをどうクリアするか…。結果的には自宅にバッファロー製の「BHR-4RV」というルーターを設置することで解決を図りました。

ルーターの管理画面でLANにつながる機器を確認し、WOLのマジックパケットを送信する ルーターの管理画面でLANにつながる機器を確認し、WOLのマジックパケットを送信する

 このルーターは比較的安価ながら、VPNによるリモートアクセス機能を備えています。これによってオフィスのPCからでも自宅LAN環境に入ることができます。一方の電源オンについては、WOL(Wake On LAN)で実現。幸い、RD-X8はWOLに対応しているので、マジックパケットと呼ぶ特殊な信号を送信すれば電源が入ります。ルーターのBHR-4RVには、LANにつながっている機器に対してマジックパケットを送る機能がある点が選択の決め手となりました。

HDDレコーダーの操作メニューをブラウザで呼び出したところ HDDレコーダーの操作メニューをブラウザで呼び出したところ

 録画予約セットまでの簡単な流れは次のような感じです。まず会社のPCから自宅ルーターのグローバルアドレス(実際にはDynamicDNSで名前解決)にアクセスした後、PPTPによるVPN接続を確立します。Webブラウザでルーターの管理メニューを呼び出し、RD-X8に向けてWOLのマジックパケットを送出(その後、起動するまでには1分少々を要します)。タイミングを見計らって、RD-X8に固定で割り振っているプライベートアドレス(192.168.x.xx)にアクセスすると、操作用のメニューが表示されるので、ここで番組予約をセットします。最後に、同じくメニュー画面からRD-X8の電源をオフにして完了!

 とまぁ、オフィスのデスクトップPCや、出先でのノートPCにじっくりと向かう余裕がある時ならば上記の方法で対応できるのですが、混んだ電車の中や会議の席ではそうはいきません。そんな時に便利なのが携帯電話からの番組予約です。その詳細は次の機会にご紹介します。

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