IBM Smart Business 開発＆テスト・クラウド・サービスなど／日本IBM 1時間10円（税別）から利用できる、企業向けクラウド基盤サービスが登場した。日本IBMが2010年11月29日に提供開始した「IBM Smart Business 開発＆テスト・クラウド・サービス」がそれだ。
IBM Smart Business 開発＆テスト・クラウド・サービスは、仮想化したサーバーやストレージといったシステム基盤をネットワーク経由で提供するインフラストラクチャ・アズ・ア・サービス（IaaS）。1時間10円で利用できる仮想サーバーのスペックは、プロセサ1.25GHz、メモリー2GB、ディスク60GB。OSはWindows Server 2003か同2008を選択する。“開発＆テスト”と銘打っているが、本番環境としても利用可能だ。
システム開発ツール「Rational」やアプリケーション基盤製品「WebSphere」といったミドルウェアを事前構成した、仮想サーバーのひな形を用意。それぞれのライセンスを購入すれば、ポータル画面のメニューを選択するだけで、各製品を導入済みの仮想サーバーを10分程度で利用開始できる。
同サービスは当初、米ラーレイ、独エーリンゲンで稼働するIBMのデータセンター上で運用。2011年3月には、幕張のDCでも運用を開始する。「仮想サーバーごとに、要望に応じて異なるDCを選択できる」（吉崎 敏文クラウド・コンピューティング事業執行役員）。
併せて、サーバー上で稼働する仮想的なPC環境をネットワーク経由で提供するDaaS（デスクトップ・アズ・ア・サービス）を、2011年3月に提供開始する。「IBM Smart Business デスクトップ・クラウド・サービス」がそれで、5年契約の場合、メモリー1GB、ディスク10GBの仮想PCを1台あたり月額2960円（税別）で利用できる。仮想PC上のクライアントOSは、別途購入が必要。システム基盤の稼働場所は、IBMとユーザー企業のデータセンターの双方から選択できる。 （鳥越）
