[木内里美の是正勧告]

際立ってきた情報社会のリスク

2013年11月11日(月)木内 里美(オラン 代表取締役社長)

1996年ごろ、同窓生を探せる「この指とまれ!」という登録サイトがあった。今でも経営が引き継がれて運営されている(https://yubitoma.or.jp/)。当時、筆者も登録して音信不通の友を探そうと思ったが、50歳代になっていた同級生の登録者はほとんどおらず、20歳代の若い人ばかりが登録していて目的は果たせなかった。

情報社会での生き方

ネットを通じたコミュニケーションや情報取得は実に便利なものだ。どこにいても欲しいものを購入できるし、電子書籍はベッドに横たわりながら瞬時に購読できる。映画館に向かいながら席の予約とチケットの購入決済もできる。一度その利便性を味わったら元には戻り難い。

一方では好むと好まざるとにかかわらずリスクに晒されることも避けられない。ネットで誹謗中傷するいじめが学校で深刻化しているという。この悪意の集団行動は精神的なダメージが大きい。恩恵と悪意が背中合わせの情報社会でどう生きていけばいいのだろうか?

基本として大切なのは情報社会の仕組みを理解し、リスクの存在を認識することだろう。行政機関がGoogleのグループ設定を誤り、機密情報を公開してしまった問題は機能を良く理解せずに安易に無料サービスを使ったことにある。まず怪しいものを峻別する感度を高めれば、リスクを低減できるはず。Facebookで個人情報を垂れ流しにしているのは自分でリスクを高めているようなものだ。善も悪もすべて人間の為せることと理解すれば、倫理や秩序や品格がより問われるのが情報社会なのではないだろうか。

 

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