KDDIは2025年9月17日、生成AIを用いたAIアシスタント「KDDI Conata Data Agent」を提供開始した。フライウィールの生成AIアシスタントとKDDIの閉域網を組み合わせて、社内文書を安全に検索する仕組みを提供する。
KDDIの「KDDI Conata Data Agent」は、RAG(検索拡張生成)構成の生成AI/大規模言語モデル(LLM)を活用したAIアシスタントである。
質問や問い合わせに対し、AIが社内のデータをナレッジベースにして回答を生成する。「この顧客の案件確度を上げるにはどのようなアプローチが必要か」といった質問に対し、PDF文書やテーブルデータなど各形式の社内データを検索・分析した結果を返す。

拡大画像表示
フライウィールの生成AIサービス「Conata Data Agent」と、KDDIの閉域網サービス「KDDI Wide Area Virtual Switch 2(KDDI WVS 2)」を組み合わせて構成している。閉域網接続により、社内文書を安全に検索する仕組みを提供する(図1)。
KDDI WVS 2は、拠点同士やデータセンターを仮想スイッチのように閉域接続するネットワークサービスである。広域Ethernet専用線やNTT東西のフレッツサービス群などを利用して接続する(関連記事:KDDI、拠点接続サービスのオプションでインターネットブレイクアウトを提供)。
KDDIの社内実証では、週に1人あたり8時間かかっていた社内資料の検索・分析・資料作成などの作業時間が約3割削減する効果を確認。2025年7月に法人営業部門に先行導入し、顧客ニーズの分析や提案資料の骨子作成に利用している。
ユーザー企業に向けて、社内に散在した情報を横断的に検索する営業部門向けの「横断検索プラン」と、社内規定やFAQなどが検索対象の「資料検索プラン」を用意。サービスの導入・活用支援サービスも提供する。