「データの有効活用によって事業推進や事業創造を進める“データ駆動型経営”において、中核的な役割を担うのはCFO(Chief Financial Officer:最高財務責任者)だ」——。こんな調査結果を英エコノミスト誌の調査部門「Economist Intelligence Unit(EIU)」がまとめている。同調査をまとめた英エコノミストEIUのシニアエディターであるチャールズ・ロス(Charles Ross)氏と、同調査を支援した米クリックテックでアジアパシフィック地域財務担当VPのマーティン・フィッツパトリック(Martin Fitzpatrick)氏が先頃、日本のCFOに向けたセミナーのために来日した。その機会に、なぜCFOなのかを聞いた。(聞き手は志度 昌宏=IT Leaders編集)
英エコノミストがまとめたレポートは、『財務リーダーという役割を超えて−アジアの新世代CFOがもたらす意思決定の変革』。日本を除くアジア地域のCFO(Chief Financial Officer:最高財務責任者)や、それに準ずる役員など約100人を調査し、2014年6月に発表されている。
レポートの原題は『Beyond Spreadsheet – How the new breed of CFO makes decisions』だ。BI(Business Intelligence)ツールの米クリックテックがスポンサーであるだけに、表計算ツールによるデータ分析の見直しを利用企業に促したいという意図もあるだろう。だが、結果自体は興味深い。結果の背景や意味などを担当者に直接に聞いたので、レポートを読む際の参考にしていただきたい。
−−調査から浮かんできた新たな発見はなにか。
ロス氏:結論から言えば、ビッグデータの時代になりCFOが果たすべき役割が大きく変わろうとしており、そのためにはテクノロジーを含め、いくつかの課題があるということだ。
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