ITインフラ構築などを行う協和エクシオと、ITサービスベンダーの日本ディクスは2015年1月23日、物理セキュリティルームと同等の安全対策を施した「仮想セキュリティルーム」を発売した。仮想PC方式で実現したもので、場所を選ばずに個人情報を安全に取り扱えるという。
仮想セキュリティルームでは、通常業務で利用している物理PCではなく、仮想PC環境を経由して個人情報を取り扱う。セキュリティルームを設置するような物理的な変更や既存システムの大幅変更といった手間をかける必要がない。物理的なセキュリティルーム同様に、入退室管理のほか、情報持ち出し対策や、接続先制御、監視カメラといった安全対策を施している。
入退出管理では、仮想PC利用時にユーザーを認証し、利用履歴を取得する。仮想PCの利用を申請/承認制にすることもできる。仮想PCには操作元の物理PCの画面が転送されるだけなので、手元の外部媒体に個人情報などのデータはコピーできない。画面転送データのコピー&ペーストも抑止できる。
仮想PC環境からのインターネット接続は制限できる。メールやクラウド、ストレージなどの手段によるデータの持ち出しもできない。監視カメラでは、仮想PCのすべての操作を動画ログに取得することで、ユーザーの全操作に対するトレーサビリティを担保する。
これらの安全対策は、マイクロソフトの「Microsoft Remote Desktop Service」をベースに、アシストが取り扱うクライアント仮想化ソフトウェア「Ericom PowerTerm WebConnect」とセキュリティソフトウェア「CA Privileged Identity Manager」を組み合わせて実現している。監視カメラについては、動画ログの取得レベルに応じて最適な製品を提供する。