NECは2015年6月4日、独SAP製のビジネススイート「SAP S/4HANA」に対応したグローバルERPを実現するためのテンプレートを発売したと発表した。グローバルでの経営状況をリアルタイムに把握・分析できる。
SAP S/4HANA用のテンプレート「NECマルチカントリモデル」は、複数国での販売/生産/会計などの経営データを統合管理できるようにするためのもの。アジアや米州を中心に15カ国/地域の税制や商習慣に対応している。SAP S/4HANAの導入期間を最大で2分の1に短縮できる。
標準業務プロセスとして、自動車部品業や組み立て製造業、プロセス業向けを用意するほか、NEC自身がグローバルに展開している基幹システムのノウハウに基づく導入/展開方法論を提供する。
経営状況の把握では、インメモリー基盤「SAP HANA」上で動作する会計機能「SAP Simple Finance」が持つ経営データを使う。数値データをビジュアル化したり、グループ全体の経営データを「横串」でリアルタイムに把握・分析したりできる。操作環境は、HTML5ベースのアプリケーション開発環境「SAP Fiori」を使っている。
NECマルチカントリモデルの価格は500万円から(税別、システム構築費は別)。今後3年間で50社への販売を目標にする。