[クラウド分解辞典−Amazon Web Services編]

【最終回】ユーザーニーズに沿い、フルマネージド化とサーバーレス化が進む

2016年1月27日(水)佐々木 大輔(クラスメソッド)

前回は、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)とモバイル、アナリティクス関連のサービスを紹介した。本連載の最終回となる今回は、これまでに紹介していないサービスをまとめて紹介する。

 本連載では第1回から第9回まで、AWS(Amazon Web Services)が提供する種々のサービスを分野別に紹介してきた。最終回となる今回は、これまでに取り上げていないサービスの概要を、(1)コンピューティング、(2)アプリケーション、(3)マネジメントに分けて紹介する。

コンピューティングに関するサービス

■Dockerコンテナ管理のAmazon EC2 Container Service

 「Amazon EC2 Container Service(ECS)」は、Dockerコンテナの管理サービスである。クラスターとして管理されたEC2サーバー上に、Dockerコンテナで構成されたアプリケーションを簡単にデプロイすることができる。Dockerコンテナは、1つのサーバー上で複数のアプリケーションを構成できる反面、管理に手間がかかる。ECSを使えば、EC2サーバーのリソースを効率的に使う形でDockerコンテナを分散でき、管理が容易になる。

 さらに、ECSと連携する「Amazon EC2 Container Registry(ECR)」が2015年12月にリリースされた。ECRは、Dockerイメージを保存し管理するためのサービスである。

■イベントドリブンを可能にするAWS Lambda

 「AWS Lambda」は、イベントに応答して開発者のプログラムコードを実行するサービスである。EC2サーバーを立てずにプログラムコードを実行できる、シンプルだが画期的なサービスだ。ストレージサービスの「S3」へのファイルアップロードや、キーバリュー型データベース「DynamoDB」へのレコード追加、ストリーミングデータ分析の「Kinesis」へのデータ投入など、AWSの各種サービスで発生した変化を、プログラムコードを実行するためのトリガーにできる。

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