セールスフォース・ドットコムは2017年5月29日、CRM製品「Commerce Cloud」のコマースクラウドサービス「Einstein」で、機械学習を活用する新機能である「Einstein Predictive Sort」などを発表した。インテリジェントな製品検索機能を消費者に提供し、企業の売上向上を支援する。
発表した新機能は、小売企業がWebやモバイル、SNS、実店舗などで、AI(人工知能)を活用して顧客ごとに最適化したショッピング体験を消費者に提供できるようにする。モバイルサイト用リファレンスアーキテクチャーのブループリント、Google Android Payとの統合などの機能も用意している。
「Einstein Predictive Sort」では、機械学習のテクノロジーを活用することでEコマースサイトの検索ページやカテゴリー一覧ページの商品の並び順をパーソナライズし、商品選択時の体験を最適化する。これまでの注文履歴やWebでの行動で顧客ごとに予測モデルを作成し、もっとも関連のある商品を検索結果のトップに表示できる。コーディングや専門家は不要で数クリックでサイトに組み込め、重点的に販売したい商品をEinsteinのレコメンデーションに組み合わせて表示することも可能だ。追加費用不要で2017年7月から提供を開始する予定だ。
「Mobile Site Reference Architecture」は、迅速に利用できるモバイルWebサイト用のブループリント。モバイルサイトのデザインや販促活動、テクニカルアーキテクチャーのガイダンスで、最先端のモバイルショッピングエクスペリエンスの迅速な確立を支援する。2017年8月から国内での提供を開始する予定である。
Android Payとの新たな統合については、消費者が迅速・スムーズで簡単に支払いを処理できるようになった。小売企業はAndroid Payと手軽に統合可能になった。モバイルでのコンバージョン率を向上できるほか、取引のセキュリティを確保することもできる。追加費用不要で2017年8月から国内での提供を開始する。
Commerce Cloud Einsteinと、同ライセンスで利用可能な「Product Recommendations」「Commerce Insights」はすでに国内での提供を開始している。