富士通は2017年10月16日、SAPのライセンスを購入することなくERP(統合基幹システムパッケージ)である「SAP S/4HANA」への移行を検証できるサービス「SAP S/4HANA環境提供サービス」を発表、同日提供を開始した。価格(税別)は個別見積もりで、標準価格は月額300万円から。販売目標は、2020年10月までに30社。
SAP S/4HANA環境提供サービスは、「SAP ERP 6.0」から「SAP S/4HANA」への移行を検討している企業向けに、IaaS型クラウド環境、SAPのライセンス、運用サービスを一式月額で提供するものである。
IaaS環境の選択肢として、S/4HANAのアプリケーション実行環境として推奨されているSAPのクラウドサービス「SAP Cloud Platform」も選べる。このため、アプリケーションの動作確認をあわせて実施できる。
特徴は、S/4HANAのライセンスを購入することなく移行の検証ができることである。ユーザーの実業務をこなせるかや、移行の実現性、投資の概算を確認しながら検討できる。最低3カ月から最長6カ月まで月額で利用できる。SAPのソフトについての質問には富士通のSAP認定コンサルタントが回答する。
同社が提供する既存のS/4HANA移行支援サービスと組み合わせれば、事前の移行診断から、業務データや業務シナリオなど資産の適切な移行、検証後の移行実現性や投資概算の検討までの支援を受けられる。
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