NECは2018年8月21日、SDN(ソフトウェア定義型ネットワーク)コントローラの新製品「UNIVERGE Network Operation Engine」を発表した。ソフトウェア製品であり、2018月12月から販売する。価格(税別、以下同)は、50万円から。関連サービスとして、セキュリティ機器と連携してサイバー攻撃を自動で防御する付加サービスなども別途販売する。販売目標は、今後3年間で150億円。
UNIVERGE Network Operation Engineは、ネットワーク機器の設定を一元的に管理してリモートから制御するSDNコントローラの機能を提供するソフトウェア製品である。特徴は、無線LAN機器や各種セキュリティ機器、IoT/OT機器など、これまでのSDNコントローラ製品では管理できていなかった各種の機器について一元的に管理・制御できることである。
拡大画像表示
NECは以前から、OpenFlowに準拠したSDN製品群「UNIVERGE PFシリーズ」を販売している。今回のUNIVERGE Network Operation Engineは、UNIVERGE PFシリーズとは異なり、OpenFlowのコントローラ機能は備えず(OpenFlowスイッチをOpenFlowで制御する機能は備えず)、より広範なネットワーク機器群をリモートから管理・制御することを目的としている。
ネットワーク監視/管理の機能も提供する。例えば、ネットワークの状態を可視化する機能や、ネットワークに障害が発生した際に障害の範囲を迅速に把握できるようにする機能などを提供する。UNIVERGE Network Operation Engineの導入によって、LANスイッチ機器と連携してマルウェア感染端末をネットワークから遮断するといった運用もできる。
SDN関連のマネージドサービスを体系化
UNIVERGE Network Operation Engineの関連サービスとして、ネットワークのマネージド(運用)サービスと、セキュリティのマネージド(運用)サービスを、新たに体系化した。
マネージドサービスの1つ「コンサルティング」では、セキュリティ対策を重視したネットワークを提案する3つのコンサルティングサービスメニューを提供する。価格は100万円からで、2018年10月から販売する。
「クラウドアクセス最適化サービス」では、クラウド上のSDNコントローラから拠点のエッジ(境界)ルーターの設定を一元管理し、データセンターを経由せずに外部のクラウドサービスに直接アクセスできるようにする。価格は月額18万円からで、2018年12月から販売する。
「サイバー攻撃自動防御サービス」では、拠点においてマルウェアなどに感染した端末のインターネットアクセスを自動的に遮断する。これにより、感染拡大のリスクを低減する。価格は月額25万円からで、2019年2月から販売する。
「高精度分析サービス」では、セキュリティリスクへの対処を迅速化するため、検知した情報の攻撃性、脅威度を分析し、セキュリティインシデントにつながると判断した情報だけを通知する。価格は月額12万円からで、提供済み。
会社名 | 製品名 |
---|---|
米Cisco Systems | Cisco Catalystシリーズ |
米FireEye | FireEye Network Security |
米Fortinet | FortiGateシリーズ |
米Hewlett Packard Enterprise | HPE Arubaシリーズ |
米Palo Alto Networks | パロアルトネットワークス 次世代ファイアウォール |
トレンドマイクロ | Deep Discovery Inspector ウイルスバスター コーポレートエディション |
NEC | UNIVERGE PF/IX/QXシリーズ |