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JRA、東京競馬場で現金を使わず手のひらをかざして馬券を買えるシステムを導入

2018年9月5日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

日本中央競馬会(JRA)は、現金を使わず手のひらをかざすことで馬券(勝馬投票券)を購入できるキャッシュレス発売機を導入した。2018年9月22日から東京競馬場において運用を開始する。キャッシュレス発売機を開発した富士通と富士通フロンテックが2018年9月5日に発表した。

 日本中央競馬会(JRA)は、現金を使わず手のひらをかざすことで馬券(勝馬投票券)を購入できるキャッシュレス発売機を導入した。利用者は、加入時に手のひら静脈の情報を登録し、入金可能な会員ICカード「JRA-UMACA(ウマカ)」とひも付けておく。利用時には、キャッシュレス発売機に非接触型のICカードをタッチして手のひらをかざす。これにより、現金を使うことなく馬券の購入や払戻ができる。

写真1:キャッシュレス発売機で手のひら静脈による本人認証を行う様子(出典:富士通、富士通フロンテック)写真1:キャッシュレス発売機で手のひら静脈による本人認証を行う様子(出典:富士通、富士通フロンテック)

 キャッシュレス発売機に、ICカードと、既存の記入式マークカードを読み込ませる。手のひら静脈で本人認証後、馬券の購入情報をICカードに記録する。この仕組みにより、馬券の発券が不要となる。予想が的中した際の払戻金は、ICカードに自動で入金する。これまでネット投票でしか購入できなかった海外競馬とWIN5についても、キャッシュレス発売機で購入できる。払戻金は即時入金する。

 本人確認手段の手のひら静脈認証は、生体情報のため、なりすましが難しい。非接触で使えるため、衛生的に本人を認証できる。ICカードを紛失して再発行する際にも、手のひら静脈認証によって本人確認を行うため、カードを拾った人など第三者の不正利用を防ぐ。

 取り組みの背景についてJRAは、競馬場やウインズで馬券を購入する場合の課題として、馬券を紛失してしまったり、払戻によって硬貨が増えてしまったりする状況を挙げる。これを解決する手法として、入金が可能な会員専用のICカードに情報を持たせ、馬券を発券せずに購入ができるようにした。

 まずは東京競馬場で運用を始め、福島、中京、阪神、および全国の競馬場やウインズへと順次サービスを拡大する。

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