丸紅情報システムズ(MSYS)は2018年12月12日、米Azul Systemsのビルドおよびサポートと共に提供するオープンソースのJava開発キット(JDK)およびJava仮想マシン(JVM)を国内で販売すると発表した。米OracleのJava環境からAzul SystemsのJava環境に移行することによって、Javaを利用するシステム全体の総コストを抑制できるとしている。MSYSは販売目標として今後3年間で10億円を掲げる。
丸紅情報システムズ(MSYS)が、米Azul SystemsのJava開発キット(JDK)「Zulu Enterprise」とJava仮想マシン(JVM)「Zing」を国内で販売する。
Zulu Enterpriseは、Open JDKをベースにAzul SystemsがビルドしたJDKであり、長期間利用できるサポートが付属する。高水準のサポート対応とセキュリティパッチを提供する。一方のJavaVMのZingは、Java SE仕様に準拠したVMで、性能の高さをうたっている。
Javaを商用利用しているユーザーは、Zulu Enterpriseに移行することによって、米Oracleの商用サポートよりもシステムの維持費用を低く抑えられるという(表1)。低予算でJavaを商用利用したいユーザーに向けて販売する。
Oracle | Azul Systems | OpenJDK | |
---|---|---|---|
価格 | CPU Core総数 有料ライセンス |
無制限利用、 有料サポート |
無料 |
サポート体制 | 24時間365日 | 24時間365日 | コミュニティ |
機能開発/ バグ修正 |
専属の開発チーム | 専属の開発チーム/ NISTの定義に従い対応 |
コミュニティ |
ソースコード | ほぼ同じ (一部カスタム機能) |
同じ | |
Java SE互換性 | ─ | Java SE準拠 (TCK合格) |
ベンダー依存 |
サポート期間 | Java8:Mar 2025 Java9:Mar 2018 Java11:Sep 2026 |
Java8:Mar 2026 Java9:Mar 2020 Java11:Sep 2027 |
Java8:Dec 2018 Java9:Mar 2018 Java11:Mar 2019 |
マイグレーション サポート |
─ | あり | なし |