トヨタ自動車は、販売会社が使う営業活動支援システムと基幹システムをつなぐためのデータ連携基盤として「DataSpider Cloud」の採用を決めた。2018年7月から7店で試験運用を実施しており、2019年4月からの1年間で国内280のトヨタ販売会社で運用を開始する予定。テラスカイが2019年4月24日に発表した。
トヨタ自動車は現在、Salesforce.comを用いた「次期営業活動支援システム」と基幹システムを連携させる取り組みを進めている。これまで取引ごとにバラバラに蓄積していた顧客情報を一元化するとともに、セールス/サービス両スタッフの働き方をデジタル化によって効率化するのが狙いという。
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Salesforceを用いた次期営業活動支援システムと基幹システムを連携させるデータ連携基盤として、セゾン情報システムズの「DataSpider Cloud」の採用を決めた(図1)。DataSpider CloudとAWS(Amazon Web Services)を組み合わせたクラウド型のデータ連携基盤を導入することで、システム規模の拡大・縮小に容易に対応できるようにする。
トヨタ自動車では、評価のポイントとして、販売会社の大小や現場改善の進度/深度などに追従できること、トータルコストを既存システムやオンプレミスでの新規構築と同等に抑えられること、環境構築から運用、保守まで一貫した対応が可能であることなどを挙げている。
運用開始後は、安定的に運用できるように、テラスカイと、テラスカイのクラウド専門のMSP(マネージドサービスプロバイダー)子会社であるスカイ365から、運用・保守の支援サービスの提供を受ける。
DataSpider Cloudは、システム同士をデータ連携させるEAI機能をクラウド型で提供するクラウド型データインテグレーションサービス。アプレッソ(2013年にセゾン情報システムズが買収)とテラスカイが共同で開発した。同サービスを使うと、社内システムやクラウドサービスといった複数のシステム同士を、スケジュール駆動やトリガー駆動などのタイミングでデータ連携させられる。パッケージ版のデータ連携ソフト「DataSpider Servista」のクラウド版に相当し、稼働基盤のIaaSにAWSを利用している。