三井住友信託銀行、エルテス、Cybernetica、NECの4社は2019年5月23日、情報流通基盤を使って信託ビジネスプラットフォームを構築する共同検討の開始を発表した。複数のシステムにまたがった情報を必要な時に必要な人だけ共有できる環境を構築する。
信託ビジネスの基盤として、エストニアのCybernetica(サイバネティカ)の情報流通基盤「UXP」(Unified eXchange Platform)を利用する。UXPを使うと、複数のシステムにまたがった情報を、必要な時に、必要な人(アクセス権限のある人)にだけ共有できる。他社や他業態との間で安全に情報を共有する用途に使う。分散している既存のデータベースに最小限の変更を加えるだけで利用できるとしている。
三井住友信託銀行は、信託ビジネスのプラットフォームを構築するにあたり、データや情報を共有するための仕組みとして、UXPの活用を共同で検討する。UXPの技術検証を実施するほか、例えば、不動産や相続関連ビジネスにおいて、データベースに大幅な改修を加えることなく、顧客やビジネス関係者が安全に情報を共有する仕組みを構築することを検討する。
UXPのベースになっているのは、エストニアの電子政府基盤システム「X-Road」である。X-Roadによって、エストニアでは、納税、警察、教育、選挙、会社登記などの行政サービスをワンストップで利用できるという。