伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2019年6月20日、Zabbixのシステム監視設定をAnsibleで自動化するパッケージ「Zabbix x Red Hat Ansible Automation」を発表した。価格(税別)は年額200万円から。販売目標として3年間で10億円を掲げる。
伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)の「Zabbix x Red Hat Ansible Automation」は、クラウド環境において、サーバーの稼働状況などの監視を自動化するパッケージソフトウェアである。
サーバーの監視ができるシステム監視ソフトのZabbixと、ソフトウェアのインストールや設定を自動で行える構成管理・運用自動化ソフトのRed Hat Ansible Automationを組み合わせた。Zabbixの設定をRed Hat Ansible Automationで自動化する仕組み。
中核ソフトの1つ、Zabbixは、オープンソースのシステム監視ソフトである(関連記事:システム監視ソフト新版「Zabbix 4.2」、プロキシでのデータ集約で大規模監視の負荷を軽減)。専用のエージェントソフト(各種UNIX/LinuxやWindowsで稼働)を用いたサーバー監視、SNMP監視、リモートログイン(SSH)とコマンド実行によるサーバー監視、ポート監視(ネットワークサービスの死活監視)など、各種の方法でシステムを監視できる。
もう1つの中核ソフト、Red Hat Ansible Automationは、オープンソースの構成管理ソフトである(関連記事:レッドハット、構成管理ツール「Ansible」の有料版「Ansible Engine」を販売)。複数のサーバー機で成り立つクラウドシステムの構成をコードベースで制御し、クラウド基盤の構築を自動化する。Python言語が使える個々のサーバー機にSSHでリモートアクセスし、各種ソフトウェアのインストールや設定ファイルの更新を行う。
Zabbix x Red Hat Ansible Automationでは、Zabbixの設定をRed Hat Ansible Automationで自動化する。具体的には、新規に仮想サーバーが起動した際に、Zabbixの監視モジュールのインストールから設定までの一連の作業を自動で行う。監視業務の効率化を図るとともに、人為的な設定ミスや作業の属人化の防止につながる。
CTCは今後、システム監視ソフトのZabbixだけでなく、システムログの管理ソフトやインシデント管理などの運用管理ソフトをRed Hat Ansible Automationと連携させ、システム運用業務の自動化を進める。