第一生命保険は、次世代システム基盤「ホームクラウド」をMicrosoft Azure上に構築した。2019年9月から運用している。PaaSの活用によってシステム構成やメンテナンスなどに関わる工数を省力化。システム運用を効率化したほか、ビジネス要件に対する俊敏性も高めた。日本マイクロソフトが同年10月10日に発表した。
第一生命保険のホームクラウドは、デジタル変革の継続を目的とした次世代システム基盤である。デジタル変革の実現に必要な、既存システムのモダナイゼーションなどの「守りのIT(モード1)」と、環境の変化に対応する競争力強化を図る「攻めのIT(モード2)」の両方を支える基盤として構築した(図1)。
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ホームクラウドでは、オンプレミス環境とのデータ連携機能を共通サービスとして用意した。さらに、クラウドとオンプレミス環境を統合的に運用できるハイブリッド運用環境を整備した。
システムの運用の効率化とビジネス要件に対する俊敏性を両立するため、Microsoft AzureのPaaS機能を活用する。また、「Azure DevOps」(開発部門と運用部門が連携して開発を行い、開発サイクルの高速化を図る手法である「DevOps」を支援するサービス群)を活用する。
第一生命保険は今後、Azure PaaSをより積極的に活用する。グループ会社も含めて利用を拡大するほか、BCP(事業継続計画)を支援する機能の拡充などを予定している。