NECは2019年11月1日、コンテナの配置・展開から運用までをマネージドサービスとして提供すると発表した。Kubernetesを用いたコンテナ運用基盤サービスと運用支援サービスを提供するとともに、NECのコンテナアプリケーションのラインアップを拡充する。2020年4月から順次提供を開始する。
従来のコンテナ関連サービスは、ベンダーからコンテナ運用基盤を提供するだけであり、コンテナを配置・展開するためのサポートがなかった。しかし、運用まで含めたマネージドサービスを提供しないと、ユーザーのコンテナ化は進まない。
こうした背景を受けてNECは、NEC Cloud IaaS、AWS(Amazon Web Services)、VMware Cloud on AWSなどのIaaS型クラウドサービスに、Red Hat OpenShiftおよびVMware Enterprise PKSというコンテナ基盤を組み合わせ、マネージドされたサービスとして提供する(図1)。
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まず、Red Hat OpenShiftによるシステム構築・運用手法を確立し、マルチクラウド環境で2020年4月から提供する。さらに、VMware Enterprise PKSを用いたNEC Cloud IaaS物理サーバーラインナップを拡充するほか、VMware Cloud on AWS上でのシステム構築・運用手法を確立する。
コンテナ運用基盤の提供に加えて、Kubernetesを用いたコンテナアプリケーションの開発・運用体制も強化する。NECは、コンテナ技術領域の高度人材を2020年度末までに500名育成するとしている。
NECが提供するコンテナアプリケーションのラインナップも拡充する。6つの生体認証技術(顔認証、指紋・掌紋認証、虹彩認証、指静脈認証、声認証、耳音響認証)を活用したコンテナアプリケーションを増やす。まず、顔認証技術を2020年4月以降順次提供する。また、データ活用の一連の業務プロセスを支援し、業務とデータを統合的に管理する機能群もコンテナアプリケーションとして順次提供する。