日立産業制御ソリューションズは2019年11月18日、製造現場における作業指示と実績収集をタブレットPCを使って行えるようにするソフトウェア「製造オペレーター作業支援ソリューション」を発表した。同日販売・出荷を開始した。組立加工業や食品製造業を中心とした国内の中堅製造業に向けて販売する。価格(税別)は、400万円から。販売目標は3年間で10億円。
「製造オペレーター作業支援ソリューション」は、製造現場における作業指示と実績収集をタブレットPCを使って行えるようにするサーバーソフトである(図1)。紙運用が中心だった作業指示と実績収集をデジタル化することにより、作業内容と実績をリアルタイムに共有できるようになる。
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これにより、現場における誤作業を防止する。さらに、作業効率を向上させる。作業報告・実績集計などの事務作業も軽減する。パッケージソフトとして提供することにより、IoT化のハードルが下がり、中堅企業でも導入しやすいとしている。
タブレットPCの画面上では、デジタル画面に図や映像を交えた作業手順・指示を表示し、作業をナビゲートする。作業指示や変更内容は、アルタイムに表示できる。バーコードなどで使用原材料をチェックすることも可能である。作業者ごとの作業実績を自動で収集する。作業報告の作成と実績の集計ができる。
パッケージ化にあたって日立産業制御は、中堅製造業者を対象に、IoT化への関心や、作業や経営に関する悩みなどをヒアリングした。この結果、紙帳票で作業指示や報告が行われていることから、「誤作業を防止したい」、「作業を効率化したい」、「進捗管理がしたい」など、IoT化につながるニーズがあることを確認した。一方で、中堅企業では導入コストの負担に対する懸念や、どのようにIoT化を推進すればよいのかが分からないなどの課題があった。