[新製品・サービス]
NEC、クラウド上のWebブラウザを画面転送型で利用できる「Application Platform for SCVX」
2020年5月25日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)
NECは2020年5月25日、クラウド上のWebブラウザを画面転送型で利用できるサービス「Application Platform for SCVX」を発表した。Webブラウザによるインターネットアクセスを社内業務端末から分離してセキュリティを確保できる。価格(税別)は、100同時接続で約650万円。販売目標は、今後3年間で200システム以上。
Application Platform for SCVXは、クラウド上のWebブラウザを画面転送型で利用できるサービスである。クラウド上でWebブラウザを動作させ、これを社内の業務端末から画面転送型で利用する仕組み。ベースとなるミドルウェアとして、ジェイズ・コミュニケーションのインターネット分離ソフト「SCVX」を利用している(図1)。
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Webブラウザは、Linux上のDockerコンテナで都度生成する。利用を終えるとDockerコンテナごと消去する仕組みであるため、セキュリティを確保できる。また、Webブラウザの動作にあたってWindowsを使っていないため、WindowsのCAL(クライアントアクセスライセンス)が要らず、コストを低く抑えられる。
NECは、SCVXを、事前の評価・検証に基づいて設計・サイジングしてサーバーに構築し、クラウドサービスとして提供する。これにより、性能の品質を確保すると同時に、導入期間を短縮するとしている。また、ライセンス体系を同時接続数とすることで、低コストで導入できるようにした。
オプションで、インターネットからダウンロードしたファイルを無害化する機能と、安全かどうかをサンドボックスで確認する機能を提供する。複数の製品を組み合わせることなく、単一のサービスとオプションによって、これらの機能を実現する。ワンクリックでファイルを安全に受け渡せるとしている。
NECとジェイズ・コミュニケーションは今後、受信メールの添付ファイルを無害化する機能を共同で開発し、2020年7月に提供する予定である。HTMLメールのテキスト化や、本文内URLの無効化、――などの機能と合わせて提供し、受信メール全体の無害化を実現すると。