[市場動向]
COVID-19治療薬開発の合弁会社「ペプチエイド」設立、富士通のデジタルアニーラを活用
2020年11月12日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)
ペプチドリームと富士通、みずほキャピタル、竹中工務店、キシダ化学の5社は2020年11月12日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬の開発を目的とした合弁会社「ペプチエイド株式会社」(英文名:PeptiAID Inc)を設立することで合意したと発表した。資本金は5億9900万円(2020年12月末予定)で、出資比率はペプチドリーム(25.0%)、富士通(25.0%)、みずほキャピタル(24.9%)、竹中工務店(16.7%)、キシダ化学(8.3%)。
バイオ医薬品企業のペプチドリームはこれまで、独自の創薬開発システムを用いて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬の候補化合物を探索してきた(写真1)。
同時に、複数の企業や研究機関との間で、迅速な開発に向けて協議を進めてきた。今回、企業各社との間で、新型コロナウイルス感染症に有効な治療薬の開発を最短で進めることを目的とする新会社の設立で合意した。
新会社のペプチエイドは、ペプチドリームが持つペプチド関連技術・ノウハウを活用する。新型コロナウイルス感染症に対する治療薬の候補化合物についてペプチドリームから譲渡を受け、前臨床試験から、ヒトでのPoC(有用性確認)に必要となる前期の臨床試験までを最短で実施する(図1)。必要な試験を同時並行で進めることによって、開発期間の大幅短縮を狙う。
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