伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2021年1月18日、IoTセンサーデータなど大量の時系列データを蓄積・活用する用途に特化したデータベース「InfluxDB」(インフラックスデービー)」を販売すると発表した。InfluxDBは、米InfluxDataが開発したオープンソースであり、CTCはクラスタリング機能を搭載した商用版を販売する。価格(税別)は、200万円から。販売目標は、関連サービスを含めて3年間で30億円。
伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)の「InfluxDB」は、IoTセンサーが送ってくる時系列データをリアルタイムで取り込んで保存し、これを高速に検索できるデータベースサーバーソフトウェアである。ストレージ容量を削減するためのデータ圧縮機能や、少ないメモリー容量でデータを解析できる機能など、時系列データに特化した機能群を備えている。
データ連携コネクタを使って、200種類以上のデータソースに接続できる。各種のデータベースやクラウドサービス、IoTセンサーなどとデータ連携できる。
製品提供の背景について同社は、AIやIoT関連市場の拡大により、IoTセンサーを使って大量のデータを収集・分析する企業が増えている状況を挙げる。「分析の精度を高めるために高頻度でデータを収集することから、データ量が膨大になる。IoTセンサーデータは、時刻と状態のデータを組み合わせた時系列データであり、時系列データベースに注目が集まっている」という。
今回CTCが販売するInfluxDBの商用版は、クラスタリング機能を備えている。これにより、可用性と拡張性を確保している。海外の事例では、産業設備やネットワークの異常検知、マシンラーニング(機械学習)を組み合わせた予知保全、アプリケーションやネットワークの性能管理などに使っているという。
CTCは、InfluxDBの提供に加えて、導入にともなうシステム構築やコンサルティング、保守サービスを提供する。InfluxDBを用いたデータ活用を総合的に支援する。