日立製作所は2021年1月19日、複雑化・老朽化した基幹システムをパブリッククラウドへと移行する作業を支援するサービス製品群を発表し、同日に販売を開始した。戦略策定、移行・構築、運用の3ステップで構成する。クラウド移行の戦略策定からクラウドサービスの利用を前提とするクラウドネイティブなシステムの構築、運用までをトータルに支援する。価格は、個別見積もり。
日立製作所は、複雑化・老朽化した基幹システムのパブリッククラウドへの移行を支援する3つのサービス製品を新規に用意した(図1)。(1)戦略策定を支援する「クラウド移行アセスメントサービス」、(2)移行・構築を支援する「プラットフォーム向けモダナイゼーション支援サービス」、(3)運用を支援する「コンテナ環境構築・運用サービス」、――で構成する。
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(1)の「クラウド移行アセスメントサービス」は、ユーザーの既存システムの規模や構成に適したクラウド移行方法を提案するサービスである。移行性、運用性、信頼性、セキュリティ、保守性などの観点でスコアリングする。クラウド移行の目的に沿って移行方式を選定できる。
(2)の「プラットフォーム向けモダナイゼーション支援サービス」は、基幹システムを構成する業務アプリケーションをコンテナ化するサービスである。Kubernetesのノウハウを集約した標準テンプレートを使うことで、業務アプリケーションのコンテナ化に向けた設計、実装、テストまでを短期間で実施する。
アプリケーションのコンテナ化によって、システムリソースの負荷分散、負荷に応じてリソースを自動的に増減させるオートスケーリング、障害発生時にシステムを自動復旧させる機能、などを活用できるようになる。別途、マイクロサービス化を支援する「マイクロサービステクニカルソリューション」と組み合わせることで、より効率的に基幹システムを再構築できる。
(3)の「コンテナ環境構築・運用サービス」は、Red Hat OpenShiftなどのミドルウェアを活用し、コンテナ化した業務アプリケーションをクラウド環境へ実装するためのコンテナ管理基盤を構築する。また、日立製作所独自の監視システムやバックアップシステムを合わせて構築する。