アラクサラネットワークスは2021年4月13日、ネットワーク運用管理ソフトウェア「AX-Network Manager」(AX-NM)の提供形態を拡充すると発表した。同年5月からSaaSで提供する。価格(税別)は、利用する機能や管理対象機器数などによって異なり、年額52万円から。
アラクサラネットワークスの「AX-Network Manager(AX-NM)」は、ネットワーク運用管理ソフトウェアである。SNMPマネジャ機能を中核としており、SNMPエージェント機能を備えたネットワーク機器群からデータを収集して管理できる。さらに、SSH/Telnetによるネットワーク機器へのリモートログインを介したCLIコマンドの実行結果も収集する。AX-NMのWeb画面から管理対象機器へのSSH/Telnet端末接続もできる。
今回、AX-NMの提供形態を拡大した。AX-NMはLinux(Red Hat Enterprise Linux 7/CentOS 7/8)で稼働するソフトウェアだが、今回新たにSaaS型のクラウドサービスの形態でも利用できるようにした(図1)。管理対象の社内ネットワークとAX-NM(SaaS)との間は、IPsec VPNで接続して使う。
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ネットワーク構成に関するデータをデータベースで一元管理する。ネットワーク接続状況を自動で検出してマップに表示したり、ネットワーク機器の異常を可視化して障害の切り分けを支援したりできる。日々の運用作業として、単純な変更作業をスケジュールで実行したり、作業前の状態に切り戻したりできる。
GUI画面上では、トポロジーマップや装置フロントパネルなどのグラフィックスでネットワーク構成や接続状況を分かりやすく表示する(画面1)。ネットワークの物理/論理構成をまとめたドキュメント「ネットワーク完成図書」もPDF形式で出力できるので、Excelで人力で管理しなくても済むとしている。
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管理対象のネットワーク機器がアラクサラネットワークス製の場合、GUI画面からポートの開閉やVLAN設定などの単純な操作を行える。ソフトウェアのバージョンアップやコンフィグ情報の定期的な収集/反映などもできる。これらの作業のスケジュール実行もできる。装置をネットワークに接続した時に設定とファームウェアを自動で投入するゼロタッチプロビジョニングも利用できる。
他社製のネットワーク機器においても、コンフィグ情報を一元管理できる。コンフィグ情報をAX-NM上でバージョン管理できる。バージョン同士の差分を表示したり、履歴管理ができる。ただし、AX-NMへのコンフィグ情報の登録や、ネットワーク機器へのコンフィグ情報の反映は、手動で実施する必要がある。