ユニアデックス、日本ユニシス・エクセリューションズ、TERMINALQの3社は2021年4月19日、中堅・中小製造業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の支援を目的に協業したと発表した。3社が持つ製品・サービスを組み合わせて提供する。
ユニアデックス、日本ユニシス・エクセリューションズ、TERMINALQの3社は、中堅・中小製造業のDXの支援を目的に協業した。3社の製品・サービスを組み合わせて提供する(図1)。
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ユニアデックスは、作業工程を可視化して作業効率を向上する「工程可視化」サービスを提供している。要素技術として、帳票や紙図面を電子化する「AFER(エイファ)」や、通信装置付きのセンサーを用いる。
日本ユニシス・エクセリューションズは、自動車や家電、金型業界で使う、3次元統合CAD/CAMシステム「CADmeister(キャドマイスター)」を提供している。
TERMINALQは、見積依頼の図面送信や見積回答、企業マッチングを行えるコミュニケーション基盤「TerminalQ(ターミナルキュー)」を提供している。
協業の最初の取り組みとして、3社の製造業向け製品・サービスを相互連携し、「帳票や図面などの紙媒体の電子化」「生産状況の可視化」「煩雑な見積作業や新規取引先の開拓」などの課題を解決する製品・サービスを提供する。例として以下のユースケースを挙げる。
「多くの製造現場では、見積担当者が作業見積を、製造担当者が製造作業実績を、それぞれ記録保管している。これらを共有することで、見積で算出した予定作業時間や費用と、実際に要した製造作業時間や費用とを比較できるようになる。これにより、見積誤りや無駄な作業を発見できる」
3社は、今回の製品・サービスの相互連携を皮切りに、機能の拡張や新機能の共同開発を進める。将来的には、「中堅・中小製造業向けプラットフォーム」の構築を目指していくという。
背景として3社は、中堅・中小の製造業を取り巻く以下の状況を挙げる。「大手企業だけでなく、中堅・中小の製造業もデジタル変革やIoTの仕組みを導入し始めている状況を挙げる。しかし、多くの中堅・中小製造業では、デジタル変革やIoTによって何が解決できるか分からないなどの理由で、導入に踏み切れていない現状がある」
●Next:3社が提供する、中堅・中小製造業DX支援製品・サービス群の構成
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