[新製品・サービス]

デル、多機能ミッドレンジストレージの低価格モデル「Dell EMC PowerStore 500」を発表

既存モデル「PowerStore 1000」よりも3割安価に

2021年4月22日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

デル・テクノロジーズは2021年4月22日、多機能ミッドレンジストレージ「Dell EMC PowerStore」のラインアップを拡充し、より低価格なエントリーモデル「Dell EMC PowerStore 500」を追加したと発表した。2021年5月4日に受注を開始し、2021年6月10日から提供する。価格は個別見積もり(2万8000ドルから)で、構成にもよるが、これまで最も安価だった既存モデル「Dell EMC PowerStore 1000」よりも約30%安い。同日、Dell EMC PowerStoreのストレージOS新版「PowerStoreOS 2.0」も発表した。新OSでは、NVMe over Fibre Channelを使えるようにしたほか、Intel Optane SCMとNANDフラッシュを階層型で使えるようにした。

 デル・テクノロジーズの「Dell EMC PowerStore」は、多機能を特徴とするミッドレンジストレージシリーズである(写真1関連記事多機能ミッドレンジストレージ新製品「Dell EMC PowerStore」、ESXi搭載で任意のアプリを稼働)。SAN(FC/iSCSI)とNAS(NFS/SMB)の統合ストレージであり、ミッドレンジストレージに求められる機能群をオールインワンで搭載している。2Uラックマウントの筐体に2.5インチ型ドライブを25基搭載する。

写真1:「Dell EMC PowerStore 500」の外観写真1:「Dell EMC PowerStore 500」の外観(出典:デル・テクノロジーズ)
拡大画像表示

 内蔵ストレージデバイスとして、NVMe接続ドライブを搭載できる。上位モデルでは拡張ユニットを介してSAS接続ドライブも搭載できる。NVMe接続ドライブは、3D XPointを用いたIntel Optane SCM SSD(ストレージとしてもメモリーとしても利用可能)またはNANDフラッシュSSDを利用できる。FC(FibreChannel)スイッチで接続した筐体間をNVMeで接続するNVMe over FCも利用できる。

上位モデルはVMware ESXi搭載で任意のアプリを稼働可能

 Dell EMC PowerStoreの特徴の1つは、ストレージ上で任意のアプリケーションを稼働させられるように、サーバー仮想化ソフトウェアのVMware ESXiを搭載したモデル「PowerStore Xモデル」を用意したことである。ストレージのOSソフトウェア「PowerStore OS」を、VMware ESXi上の1台のVM(仮想サーバー)として動作させている。VMware ESXiを搭載せずに、OSソフトウェアをコントローラ上で直接動作させたモデル「PowerStore Tモデル」も用意している。

 OSソフトウェアのPowerStore OSは、コンテナべースのアーキテクチャを採用している。個々のストレージ機能を、それぞれ独立したコンテナとして実装した。個々の機能単位で、他の機能を止めることなく、機能のアップデートなどができる。また、外部の運用管理ソフトウェアなどからストレージの管理や設定、プロビジョニングなどを制御するためのプラグイン機能を用意している。コードベースでインフラの構成や設定を変更できるAnsibleなどを介して、ストレージを制御できる。

低価格モデル「500」を追加、2万8000ドルから

 今回、より低価格なエントリーモデル「Dell EMC PowerStore 500」を追加した。これにより、Dell EMC PowerStoreのラインアップは、モデル500/1000/3000/5000/7000/9000の6モデル構成になった(表1)。モデル500の価格は2万8000ドルからであり、これまで最も安価だったモデル1000よりも、構成にもよるが、およそ30%安い。

表1:「Dell EMC PowerStore」のラインアップ構成(出典:デル・テクノロジーズ)表1:「Dell EMC PowerStore」のラインアップ構成(出典:デル・テクノロジーズ)
拡大画像表示

 ただし、モデル500では、モデル1000以上の上位モデルと比べて、いくつかの制約がある。例えば、VMware ESXi搭載のXシリーズを選べない。NVRAM(不揮発性メモリー)モジュールを搭載できない。SASドライブを使うための拡張ユニットが使えず、NVMeドライブ専用になる。

●Next:ストレージOS新版「PowerStoreOS 2.0」の詳細

この記事の続きをお読みいただくには、
会員登録(無料)が必要です
  • 1
  • 2
関連キーワード

Dell EMC / PowerStore / Optane / Dell

関連記事

トピックス

[Sponsored]

デル、多機能ミッドレンジストレージの低価格モデル「Dell EMC PowerStore 500」を発表デル・テクノロジーズは2021年4月22日、多機能ミッドレンジストレージ「Dell EMC PowerStore」のラインアップを拡充し、より低価格なエントリーモデル「Dell EMC PowerStore 500」を追加したと発表した。2021年5月4日に受注を開始し、2021年6月10日から提供する。価格は個別見積もり(2万8000ドルから)で、構成にもよるが、これまで最も安価だった既存モデル「Dell EMC PowerStore 1000」よりも約30%安い。同日、Dell EMC PowerStoreのストレージOS新版「PowerStoreOS 2.0」も発表した。新OSでは、NVMe over Fibre Channelを使えるようにしたほか、Intel Optane SCMとNANDフラッシュを階層型で使えるようにした。

PAGE TOP