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日本製鉄、製造現場においてローカル5Gを制度上限の63W出力で検証

2021年11月4日(木)IT Leaders編集部

日本製鉄は2021年11月1日、総務省からローカル5G(4.8GHz帯)の免許を取得したと発表した。2022年1月には、同社の室蘭製鉄所において、製鉄製造の現場におけるローカル5Gの適用検証を開始する。検証は日鉄ソリューションズ(NSSOL)と共同で実施する。

 鉄鋼メーカーの日本製鉄は、同社の室蘭製鉄所(北海道室蘭市)において、4.8GHz帯を用いるSA(スタンドアロン)構成のローカル5Gを導入する。導入にあたっての適用検証では、制度上の上限である63W出力で検証を行う。この出力値は、2021年10月26日時点で公開されているローカル5G無線局の中で国内最大出力であるという。検証結果を踏まえて、大出力の無線局を東西3km、南北2kmを超える広大な製鉄所構内に適用し、効率的なエリア構築を目指す(図1)。

図1:ローカル5Gの電波照射範囲(出典:日本製鉄、日鉄ソリューションズ)図1:ローカル5Gの電波照射範囲(出典:日本製鉄、日鉄ソリューションズ)

 日本製鉄と日鉄ソリューションズ(NSSOL)は、2020年8月に自営等BWAの免許を受けて以来、室蘭製鉄所において各種の適用検証を実施し、製鉄所構内の電波伝搬、通信速度、応答性などの特性把握を行ってきた。自営等BWAにおける帯域幅の上限から、4Kカメラの映像伝送や遅延時間に制約があるものの、RTKを用いた高精度測位によるディーゼル機関車の車両表示位置の精度が向上したほか、NSSOLの現場作業員向けIoT製品「安全見守りくん」が自営無線網で問題なく稼働することを確認した。

 2020年末にローカル5GのSUB6帯(4.6-4.9GHz)の利用が可能となる法律が整備され、NSSOLが国内販売代理店のノキアソリューションズ&ネットワークスにおいて無線機器の開発が完了したことを受け、自営無線網の第2段階として今回、ローカル5Gを用いる適用検証に着手する。

 ローカル5Gの適用においては、自営等BWAで発生した各種の制約が、高速・大容量、低遅延、多数端末接続といった5Gの特徴によってどのように解消されるのかを確認する。さらに、これらの特徴を生かして、遠隔運転に向けた伝送技術の確立、工場におけるデジタルツイン、スマートファクトリーの推進とともに、製造現場における5Gネットワークによるデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現を目指すとしている。

 また、室蘭製鉄所で得られた成果に基づき、他製鉄所への横展開、日本製鉄グループ各社の製造現場への展開も検討していくという。

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