テラスカイの子会社でクラウドインテグレーターのBeeX(ビーエックス)は2022年2月24日、東京証券取引所マザーズ市場に新規上場した。同社は同年3月8日、オンラインで同社の事業内容を説明した。特徴は、SAP S/4HANAへの移行支援など、基幹システム分野に注力している点である。基幹データベースを分析するためのデータ基盤の構築やBIツールの導入支援も提供する。
BeeX(ビーエックス)は、テラスカイが子会社として設立したクラウドインテグレーター(CIer)である。マルチクラウド環境のコンサルティングと環境構築、メガクラウド(AWS/Azure/Google Cloud)の請求代行、クラウドの運用代行、などのSIサービスを提供する。特徴は、SAP S/4HANAへの移行支援など、基幹システムのクラウド移行ニーズに注力していることである(図1)。
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SAP ERPからの移行では、ユーザーのニーズに合わせて各種の方法で移行する。例えば、S/4HANAの機能を利用した新規構築(グリーンフィールド)、既存のアプリケーションをそのままS/4HANA向けに変換して移行するコンバージョン(ブラウンフィールド)、さらにS/4HANA以外のERPへの乗り換え、などを使い分ける。
S/4HANAを動作させるシステム基盤も自由に選べる。SAPのクラウドサービスであるS/4HANA Cloud(RISE With SAP)のほか、各種IaaSや任意のデータセンターに環境を構築するS/4HANA On Premiseが選べる。
SAP HANAデータベースのデータを分析する基盤の構築も請け負う(図2)。DWHの構築や、BI(ビジネスインテリジェンス)ツールの導入支援などを提供する。
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クラウドネイティブな業務アプリケーション開発のための開発環境もクラウド上に構築して提供する。コンテナ運用環境やCI/CD環境をクラウド上に構築して提供する。ユーザーの開発チームと共同でアプリケーション開発も実施する。ユーザーによるアプリケーション内製化も支援する。