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リンク、IaaSサーバーにファイル改竄対策オプション、更新のOSイベントを監視して瞬時に復旧

2022年3月16日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

ベアメタルサーバーを利用可能なIaaS「リンク ベアメタルクラウド」を提供しているリンクは2022年3月16日、オプション機能「改ざん検知・瞬間復旧サービス」を提供開始した。サーバー上のファイルの改竄を検知して瞬時に復旧させる。Webサイトの改竄対策などに向く。ミドルウェアとして「WebARGUS Enterprise Edition」(デジタル・インフォメーション・テクノロジー製)を使う。同ツールのエージェントソフトウェアを監視対象のサーバーOSにインストールして使う。

 リンク ベアメタルクラウドは、仮想サーバーに加えてベアメタル(物理)サーバーを利用可能なIaaSである。今回、セキュリティを高めるオプション「改ざん検知・瞬間復旧サービス」を用意した。専用のエージェントソフトウェアを監視対象のサーバーOS(各種LinuxまたはWindows Server)にインストールすることによって、サーバー上のファイルの改竄を瞬時に検知して復旧させられるようになる。

 改竄の検知・復旧のためのミドルウェアとして、デジタル・インフォメーション・テクノロジーの「WebARGUS Enterprise Edition」(WebARGUS)を使う。同ツールの特徴は、OSのイベントを常時監視するという方式によってファイルの更新を検知する点である。改竄のイベントが発生すると同時にセキュリティ機能が発動し、あらかじめバックアップしてあったファイルで再度上書きしてファイル内容を元に戻す。これにより、改竄の影響を極小化する。

 これに対して、従来の一般的な改竄検知ソフトウェアは、1時間に1回などのスケジュールに合わせて、ファイルの中身(ハッシュ値など)が更新されていないかどうかを調べる、という方法をとっていた。このやり方では、ファイルが改竄にあってから次回チェックの間、ファイルが改竄されたままの状態になる。さらに、改竄チェック時にはシステムに一定の負荷がかかる。

 WebARGUSの管理サーバーは、IaaSプロバイダであるリンクが運営する。このため、IaaSを利用するユーザー企業は、WebARGUSのエージェントソフトウェアを監視対象にインストールするだけでWebARGUSによる改竄対策機能を利用可能である。

 価格(税別)は、監視対象OSあたり月額3万円。エージェントソフトウェアのインストール代行サービスは、監視対象OSあたり5万円。

 エージェントソフトウェア(監視対象)の稼働OSは、Windows Server 2012 R2/2016/2019/2022または各種Linux(Red Hat Enterprise Linux 5/6/7/8、CentOS 5/6/7/8、SUSE Linux Enterprise Server 11/12/15)。

 なお、ベアメタルクラウドでは、ベアメタルサーバーの標準OSとして、「CentOS 6」と「CentOS 7」を提供している。仮想サーバー(プライベートVM、パブリックVM)では、任意のOS(ISOイメージ)をアップロードして利用可能である。

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