アイ・ティ・アール(ITR)は2022年6月21日、国内のWebアプリケーションファイアウォール(WAF)製品市場における規模の推移と予測を発表した。2020年度の売上金額は104億9000万円(前年度比15.9%増)で、2021年度は同20.3%増の126億2000万円と予測している。2020~2025年度まで年平均10.5%で成長し、2025年度には170億円を超える見通しである。
アイ・ティ・アール(ITR)は、国内のWebアプリケーションファイアウォール(WAF)製品市場における規模の推移と予測を発表した。2020年度の売上金額は104億9000万円で、前年度比15.9%増だった。2021年度は同20.3%増の126億2000万円を予測している。2020~2025年度まで年平均10.5%で成長し、2025年度には170億円を超える見通しを示している(図1)。
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ITRは、WAFの需要が高まる要因として、Webアプリケーションの脆弱性を狙ったサイバー攻撃による情報漏洩事件の増加を挙げる。「コロナ禍によって、オンラインショップ、インターネットバンキングなど、Webアプリケーションの利用シーンが増え、Webサービスへの依存度が高まっている。WAFの導入によって、Webアプリケーションのセキュリティ対策が可能になる」(ITR)。
「テレワークの浸透により、SaaSの利用や社内システムのクラウド環境への移行が進んでいる。これまでの社内システムは、サイバー攻撃に対して無防備だった。これをクラウド環境に移行するには、WAFのような防御装置が必要。WAFは本格的な普及期に入った。なかでも、安価で設定が容易なクラウドWAFのニーズがこれから増える」(同社)。
今回の発表は、ITRの市場調査レポート「ITR Market View:サイバー・セキュリティ対策市場2022」からの概要である。同レポートには、ファイアウォール/UTM、Webゲートウェイ・セキュリティ、メールフィルタリング/ビジネスメール詐欺対策、DDoS攻撃対策、SSL可視化など全12分野を対象に、国内57ベンダーへの調査に基づいた2019~2020年度売上げ実績および2025年度までの売上げ予測を掲載している。