サイバネットシステムは2022年9月14日、クライアント管理サービス「サイバネットクラウド PC&モバイル管理サービス」の新版（バージョン7）を発表した。PC（Windows/Mac）やモバイル端末（Android/iOS）を対象としたIT資産管理とセキュリティ対策を、クラウド上で一元管理/運用できるサービスである。クラウドサービスであることから、テレワーク環境やグループ企業など、社内LANに接続していない端末も管理できる。新版では例えば、取得可能なログが増えた。
サイバネットシステムの「サイバネットクラウド PC&モバイル管理サービス」は、クライアント管理サービスである。PC（Windows/Mac）やモバイル端末（Android/iOS）に対するIT資産管理とセキュリティ対策を、クラウド上で一元管理する。テレワーク環境やグループ企業など、社内LANに接続していない端末も管理可能。管理対象には専用のソフトウェアをインストールして使う。
クライアント管理に求められる機能群（インベントリ管理/ソフトウェア配布、セキュリティ機能）を一通り備える。具体的には、IT資産管理（ハードウェア/ソフトウェア台帳管理、リース/レンタル管理、Microsoft OfficeとAdobe製品を対象にしたライセンス管理、その他）、遠隔管理（ソフトウェア配布、リモート操作、その他）、セキュリティ対策（利用禁止ソフトウェアの検出と起動制御、デバイス制御、ログの取得と分析、Windows Update更新支援、その他）、モバイル端末管理（MDM）などを備える。
新バージョンでは、4つの機能を追加・強化した。
(1)PCの操作ログ（操作履歴）を記録して分析する機能を強化し、新オプションとして「Log Analytics」を追加した（画面1）。これにより、取得できるログの種類が増えた。Webメールだけでなく、デスクトップアプリケーションのメール送受信記録、起動したアプリケーションの稼働ログなどを取得可能になった。
画面1：「Log Analytics」機能の概要。取得できるログの種類が増えた（出典：サイバネットシステム）拡大画像表示
取得したログを、「セキュリティ」、「ワークバランス」、「勤怠状況」、「個人別」の4つの指標で可視化する。これにより、テレワーク下においても、PCの稼働状況を即座に把握できるようになった。ログデータはクラウド上で最大7年間保存することから、セキュリティ事故の原因究明も、最大7年間さかのぼって行える。
(2)Windows10の標準マルウェア対策機能「Windows Defender」を集中管理する「Defender Control」機能を、オプションとして追加した（画面2）。PCごとの設定状況やマルウェアの検知状況、ウイスルスキャン結果を一元管理可能になった。
画面2：「Defender Control」機能の概要。PCごとの設定状況やマルウェアの検知状況などを一元管理できるようになった（出典：サイバネットシステム）拡大画像表示
(3)PCをリモート操作する機能「クイックリモコン」をオプションとして追加した（画面3）。インターネット接続を介して、管理側の端末からリモート操作できるようになる。社内LAN上のPCだけでなく、外出先の端末や海外の端末なども操作可能。これまでメールや電話会議などで行っていたシステムサポート業務を効率化する。
画面3：「クイックリモコン」機能の概要。インターネットを仲介して端末をリモート操作可能になった（出典：サイバネットシステム）拡大画像表示
(4)「Active Directory」の組織設定に連動し、PC&モバイル管理サービスの組織情報を自動で更新できるようになった（画面4）。人事異動や入社/退職時に必要な組織設定を手動で行う必要がなくなった。システム管理者の工数が減る。
画面4：AD（Active Directory）と連携し、PC&モバイル管理サービスの組織情報を自動で更新できるようになった（出典：サイバネットシステム） 
