[市場動向]

2022年10月19日(水)IT Leaders編集部

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　NTTコミュニケーションズ（NTT Com）とデンソーは、「車両向けセキュリティ監視（車両SOC）サービス」の提供に向けて協業する。サイバー攻撃の脅威から車両を見守るサービスである。IT分野と自動車分野のそれぞれの知見を持つ両社が連携することで、車両へのサイバー攻撃に対して的確に対応可能なサービスの提供を目指す（図1）。

図1：「車両向けセキュリティ監視サービス」の概要（出典：デンソー、NTTコミュニケーションズ）
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　協業で両社は同サービスを構成するシステムの開発と運営体制の確立を進める。自動車メーカーが速やかにインシデントに対応できるように、以下のサービスの提供を計画している。

• 車両に搭載したセキュリティ機器が出力するログやコネクテッドサーバーとの通信ログを取得することで、車両を監視し、サイバー攻撃を検知する
• サイバー攻撃に関する動向や、実際に車両に対して行われた攻撃内容を都度把握することによって、高度化・巧妙化を続けるサイバー攻撃を検知する
• 高度な知識を持つセキュリティアナリストが、サイバー攻撃の脅威に関する分析結果と復旧対応に資する情報をレポート化し、カスタマポータルサイトを通じて提示する
• SOC事業を展開してきたNTT Comの運用基盤を活用し、グローバル規模で車両のセキュリティを監視する

　協業の背景として両社は、コネクテッドカーが急速に普及する一方、サイバー攻撃が日々高度化・巧妙化し続けていることを挙げる。「コネクテッドカーを見守り、早期に攻撃を検知・分析して状況に応じた適切な対応をすることが求められている」という。

　両社は2017年に、車両へのサイバー攻撃を検知・分析する技術の開発を開始した。2020年以降、実験車を用いて車両へのサイバー攻撃を模擬し、実験用の車両SOCによる攻撃の検知や影響範囲の分析など、各種事象に対する対応シミュレーションを繰り返し、技術向上を図ってきた。